12月19日(土)〜20日(日)にオンラインセミナーを4つ行いました。
主任相談員を務めさせていただいている「中学受験情報局」との共催となる学年別のウェブセミナー(4年生・5年生・6年生)と、名門指導会主催のセミナーです。
セミナー配信中。この1年で、オンラインで皆さんとコミュニケーションをとるのも、すっかり普通になりました。
もう今日はクリスマスイブ、今年もあと一週間ですが、年が明けるとあっという間に2月。
東京、神奈川の6年生は本命校の受験を迎え、その他の学年のお子さんは新学年を迎えます。
6年生は最後の追い込みです。
関西や埼玉、千葉などのお子さんはひと足早く受験本番を迎えますが、できることはまだまだあります。
「あっという間」と書きましたが、まだひと月ありますから、できることを着実にやっておきましょう。
まずは、何をおいても志望校の過去問をやり込んでおくことです。
過去問と同じ問題が出題されることはありませんが、傾向をつかむことはできます。
学校ごとの「色」や出題に関する「好み」のようなものは存在します。
しっかり解いておくことで「やっぱり図形は毎年のように出ているな」「難しそうに見える問題だけど、(1)なら楽に解けるという問題が多いぞ」といったことに気づく余裕も出てきます。
過去問演習において大切なのは、わからなかったこと、ミスしてしまったなどで点数が届かない、というときに親御さんが肯定的な励まし方をしてあげることです。
点数を落としている原因を冷静に探し、それを解決するにはどうすればいいかをお子さんと一緒に考えることです。
「ここをこうすれば、合格点に届く」
ということを検証してあげることが大切です。
逆にもっとも逆効果なのは
「こんなことじゃ合格できないよ」
というニュアンスで伝えてしまうこと。
お子さんの取り組みを見て、真剣味や危機感が足りないと感じたときに、親としてはついついやってしまいがちなコミュニケーションですが、これは気をつけたいところです。
別に腫れ物に触るような扱いをする必要はありませんが、奮起させようとして、良かれと思ってのコミュニケーションが全くの逆効果になることがありますから、注意が必要です。
セミナーでの質問では、いわゆる「前受け校」に関するものもありました。
「前受け校で合格すると、それで安心してしまって本番でいい結果が出ないのでは」
「前受け校が不合格だった場合、どのように声をかければいいか」
ご質問はさまざまです。
「前受け校の合格で安心してしまう」というのは、なくもない話です。
ただ、そもそも前受け校の受験は「安心」を手に入れる目的もあったわけですから、前受け校の合格に安心することがまったくダメなわけではありません。
ただ、それで本命校の合格が約束されるわけではまったくないので、そのことはきちんと親子で話し合う必要がありますね。
一方で「前受け校の不合格」も、プラスに活かしたいですね。
前受け校の受験が「本命に向けての予行演習」のようなものなら「不合格が『練習』でよかったね。本番では合格がもらえるように、しっかり対策しておこうね」といった声かけをしてあげるといいでしょう。
親も不安な気持ちになりがちな時期ですが、できるだけどっしりと構えておくことが大切です。
親の不安は子どもに「伝染」するからです。
セミナーの最後では「塾では『無理だから第一志望校を変えなさい』と言われているけど、過去問演習では合格点に届く年度もある。どうしても諦めたくないけれどどうすれば?」というご質問もありました。
これに関する私の答えは「受験結果を受け止めるのは家庭なのだから、最終的には家庭の意向で決める」です。
塾の成績で「合格の可能性」は示されますが、それは絶対ではありません。
模試では毎回「合格可能性80%以上」という結果でも、不合格になる場合もあるのが受験です。
もちろん第一志望校の合格を目指してがんばるわけですが、もしも不合格になったからといって、全てが終わるわけでもありません。
受験するのも勉強するのも、その先には将来のお子さんの充実した人生を見据えているはずです。
受験の最終判断をするのもその結果を受け止めるのも家庭で、当たり前ですが塾ではありません。
そう考えると、やはり最終判断は家庭の意向でするのがいいと思います。
いよいよ入試直前、私たちも全力でサポートしていきます。
笑顔で受験を乗り切ることができるよう、進んでいきましょう。
次回のセミナーは1月。
また各学年で開催します。
受講希望の方はお知らせをお待ちいただければと思います。