10月4日(日)、豊洲にてセミナーを行いました。主催は紀伊國屋書店ららぽーと豊洲店様で、限定30名の皆さんが参加くださいました。

小学4年生〜6年生のお子さんのいるお母さん、お父さんが対象でしたので、受験に向け、そして新年度に向けての準備のお話に、熱心に耳を傾けておられたのが印象的でした。

当日は「学習の質」について話をさせていただきました。ついつい陥ってしまいがちな「記憶型の学習」についてです。冷静に考えれば、「覚える⇒思い出す」というサイクルの中に「考える」という要素が少なければ勉強は面白くなくなっていくとすぐにわかるのに、日々の宿題演習ではついつい「覚える⇒思い出す」が中心になってしまいがちです。

たしかに勉強の中に「覚える」という要素は必要で、もちろん重要なものですが、「考える」という要素が少ないと、高学年の学習に対応できないのです。

あることを覚えているかどうかで対応できるのは、学年で言えば5年生まで。6年生になり、実際に入試問題などを解く段階になると、あることを知っているかということはあまり問われず、どう考えればこの問題を解決できそうか、というように「考える力」を試されます。これが「実戦力」と呼ばれるものです。初めて見る問題に対応できない、復習テストなら点が取れるのに、大きなテストになると点が取れないのは、この「実戦力」がついていないことが原因の1つです。

6年になるときに急に勉強のしかたを大きく転換するのは無理がありますから、5年生までに「考える」ということに比重をおいた学習スタイルに変えておかなければなりません。

これが私の言う「学習の質を変える」ということです。

ヒントは「復習」です。宿題に取りかかる前に「復習」をすること。なぜこの問題は、こうやって考えるんだっけ?と考え、思い出すこと。これを行なうのに効果的なのが、「家庭内ミニ授業」です。お母さん、お父さんが生徒となって、先生に扮したお子さんから授業の内容を教えてもらう。教えるうちに理解が深まることもありますし、意外に理解ができていなかったことにお子さん自身が気づくこともあるでしょう。それが大切なのです。

この時間が家庭学習にあるかないかで、6年生での学習効果は大きく変わります。

お子さんの宿題、ちょっと気をつけてみてあげてください。

セミナー参加者のみなさま、ありがとうございました!