5月の連休が終わり、梅雨前の気持ちの良い季節になりました。

私自身も、花粉症が一段落し、ティッシュからおさらば出来ました。

受験生でも、季節の移ろいを感じる余裕ぐらいはもっておいてくださいね。
 

今回から2~3回は、理科を中心にお話ししたいと思います。

今回は、暗記単元についてです。

理科は、暗記教科と言われます。確かに、知識を覚えることは大切です。

でも、暗記の仕方を間違えると、がんばって覚えたのに点数がとれないことになります。

生物単元ですら、そうなのです。

サピックスには「コアプラス」、

日能研には「メモリーチェック」、

四谷大塚には「4科のまとめ」

という理科の暗記教材が用意されています。

早くも、ページを指定されてのチェックテストが始まっているところもあります。

そのチェックテストで合格点をとり続けているにもかかわらず、

大きなテストでは点数が上がらない場合は、覚え方を見直してください。
 

このような暗記教材の多くは、左側に一問一答形式の、(  )のついた問題が、

右側には赤字で答えが書かれています。

その赤字だけを覚える暗記がテストに使えない1つの原因です。

 

たとえば、

裸子植物には、マツ・(  )・(  )・(  )・メタセコイア・ソテツなどがあります。

という問いに対して、

答えは、「スギ・ヒノキ・イチョウ」というようになっています。

 

裸子植物は、「スギ・ヒノキ・イチョウ」と覚えても役に立たないことはおわかりいただけると思います。

子どもには、右側の問題の文章中に書かれていることも一緒に覚えるように言ってあげてください。
 

理科は、図が多用される教科です。

花の絵が描いてあって、その特色から植物の名前や仕組みについて答えさせることがよくあります。

ところが、一問一答形式の暗記教材には絵が少ないのです。

4~5年前の暗記教材に比べればそれでも絵は増えていますが、それでも不足しています。

前の例では、マツ・スギ・ヒノキは針葉樹。葉っぱが細くとんがっています。

それに対してイチョウは遊離脈。外に広がっています。

その特徴を捉えてほしいのです。

また、子葉を土の中に残して成長する双子葉は、「アズキ・エンドウ・ソラマメ・クリ」なのですが、

子葉を地表に出す植物と、土の中に残す植物の成長の仕方の違いを、絵のなかで理解する必要があります。

それらの説明は、平常のテキストになかにほとんど入っています。
 

暗記教材で覚えていくときでも、そばに通常授業の教材を開けて、

いつでもその説明や絵を見ることが出来るようにしておいてください。