前回、小6生の学習プランは出来るだけ早いほうが良いことを言いました。

今回は、タイプ別の学習プランニングです。

縦軸に志望校レベルをとり、横軸に学習意欲をとります。そうすると4つの領域に分かれます。

それを4つのタイプと名付けることにしましょう。
 

タイプ① 志望校レベルが高く、学習意欲が高いタイプ。

一見すると理想的なタイプです。

でも、このタイプの子どもでも合格と不合格に分かれてしまいます。

その差は、自分の頭を使っているかどうかと、処理が正確かどうかの2点です。

まじめなこのタイプの子どもの場合、授業中の演習で解けそうにない問題が当たったときに、

「しっかりと先生の話を聞いてちゃんと復習しよう」と考えます。

それは間違いではないのですが、”あきらめが良すぎる”のです。

解けそうにないと感じたときに、「いやいや、僕には解けないはずがない!」と仕切り直す意欲が大切なのです。

難しく感じれば感じるほど、自分に向かってIt's so easy!と言って欲しいのです。

そうは言っても、授業中の演習時間は短いものですから、正解にたどり着ける事は多くありません。
 

ですから、家庭学習の中に取り入れて欲しいのです。

サピックスの★★★の問題や、四谷大塚の演習問題応用編を学習するときには、ゆったりと構えて

「かんたん、かんたん。僕には解ける!」

とかけ声をかけながら挑戦させてください。そして、ミスを起こす原因を一つ一つ取り除く工夫も同時にさせてください。

例えば、

・図や式を書いてから計算をしているか。

・計算スペースをあらかじめ予定しているか。

・計算の文字は読みやすく大きさがそろっているか。

・問題文は、しっかりと読んで、内容を理解してから解き始めているか。

そのような時間を1週間の中で2時間は確保してください。

また、塾から出される多量の宿題のせいで既に「アタフタ学習」になってしまっている場合は、特にこの2時間は大切です。
 

高ランク校受験においては、1つでも苦手教科があると大きなハンディになります。

学習プランニングにおいては、4教科のバランスを考えてください。

理科や社会は暗記すれば何とかなると考えがちですが、そろそろそうはいかなくなります。

知識同士の繋がりや理由や原因などの因果関係を尋ねる問題が増えてきますから、単純な丸暗記だけにならないようにしてください。

そのためには、テキストの説明を精読する時間が必要です。

蛍光ペンを片手に、隅から隅まで読み込む時間です。各30分は必要でしょう。
 

次は、処理の正確さとスピードを鍛える訓練です。

計算のスピードを上げるには、ある程度の暗算が必要です。

ところが、無理な暗算をするとミスが増えます。

このさじ加減の練習が必要なのです。使うのは、少し難しめの計算の問題集です。

サピックスの基礎トレでは少し易し過ぎるかもしれません。

時間を計りながらヨーイドンでやっていくのですが、速く解き終わる意識よりは、

「1問も間違えるものか」という意識を強く持つように言ってあげてください。
 

このように、タイプ①(志望校レベルが高く、学習意欲が高いタイプ。)の子どもは、

じっくり時間をかけての学習項目を充実させることが効果的です。