先週のブログで、テレビに出たことをお話ししました。

テレビってすごいですね。相談が急激に増えています。

 

その中で気になる相談が何件もあります。

気になる相談その1

受験まであと90日を切った小6の方からの相談がまだまだ多いことです。

塾の合否判定模試の成績もお書きいただいているのですが、志望校合格には非常に厳しい数字です。

今の段階で、志望校ランクと10ポイントも15ポイントも開いている場合は、第1志望校だけに目標を絞って対策を行っていくのは危険です。

第2志望校や第3志望校の対策もしっかりとやっていく必要があります。

そのあたりのことが曖昧なことが多いのです。

受験は、夢や希望に向かって努力することを教える場ですが、一方で冷静な判断も必要です。

・第1志望校に向けて効率的な対策をする。

・第2志望、第3志望校の妥当性を再確認する。

・第2志望、第3志望校の対策の学習プランを作る。

この3点に注意してください。

「第2志望、第3志望校の妥当性を再確認する」とは、偏差値ランクの妥当性の確認だけではなく、

問題傾向が第1志望校とかけ離れていないかどうかも確認してください。

試行錯誤の力が必要な学校への対策と、パターン分けされた知識が必要な学校への対策を同時にやっていくのは、まず不可能です。

 

気になる相談その2

小4生や小5生の親御さんからの相談メールです。

「頑張っているのに成績が下がり始めた」というご相談が本当に多いのです。

既に何件かは電話でお話をお聞きしています。

(申しわけありませんが、電話連絡をご希望で、まだ連絡が無い方、もうしばらくお待ちください。)

「何度も解き直しをさせているんですが、すぐに忘れてしまいます。」

「たくさんの問題を解かせているんですが、テストの点数が上がりません」

このようなお話を聞くたびに、“大量演習の繰り返し”の弊害を強く感じます。

 

新たな知識や考え方を身につけるには、深く理解すると共にその理解が身体感覚に結びつくような納得感が大切です。

 

そのことを、これまで「なるほど!と思わず言ってしまう感覚」とか、「はたを膝打つような感覚」と書いてきました。

このような感情の高まりや快感は、始めて分かったときに感じるという特色があります。

つまり、その問題やその考え方を始めて学習するときの理解の深さが大切になります。

曖昧な理解で何度も解き直すと、そのときは解けます。でも一ヶ月もすると見事に解けなくなっています。

マンスリーテストや総合テストで点数が取れない原因の多くはこれなのです。

 

また一方で、基礎訓練の不足を感じることがあります。特に分数計算です。

ほとんどの大手塾では、小5の春に分数(異分母分数の和と差、分数の積と商)を習いました。

そのときは分かっていたつもりですが半年以上が経ち忘れ始めたことが点数を落とす原因になっている子もいます。

 

学習は、3段階で考えていただきたいのです。

 

第1段階は、体験知識です。生活知識と言っても良いのかもしれません。

小学校低学年までの間に経験してきたことが学習の基盤を作ります。

「短い時間で着くには、スピードを上げれば良い」とか、「同じかさの物でも物が違っていれば重さが違う」。

このような体験です。机上の学習知識は、この体験知識につながっていきます。

 

第2段階は、基礎訓練です。

「読み書きそろばん」と言われていることです。

音読や黙読。ノートにたくさんの文字や数字を読みやすくかくこと。そして計算練習です。

スポーツでも同じなのですが、技術を習得する前に基礎体力を高めたり、筋力アップが必要ですね。

「読み書きそろばん」は、学習の基礎体力になります。

 

第3段階は、納得する力です。

今回のブログの前半に書いたことです。

 

小5のこの時期になると、学習内容が難しくなり基礎訓練をしている時間的な余裕が無くなることが原因ですが、

朝ちょっと早く起きるなどの工夫をして毎日頑張ってください。

 

お詫びとお願い。

冒頭に書きましたように、今はご相談や問い合わせが多く寄せられています。

順次電話を入れさせていただいています。

まだの方連絡が入っていない方は、もうしばらくお待ちください。