スピードアップ4つの要素についてお話をしていきましょう。
1つ目は、読むスピードアップ。
黙読をして、頭の中で意味としてとらえられるまでにいくつかの変換作業が行われます。
目からは文字も画像情報として取り入られます。
その残像が残っている間に意味に変換されることになるのですが、多くは一度頭の中の音声に変換されてから意味に変換されるようです。
多量の文献を読み込むような日々の訓練を重ねていると、音声に置き換えずにいきなり意味に変換すること可能になるようです。
小6生あたりになると、理解しやすい文章や語句はいきなり意味情報に換わり、
それが出来なかった部分は音声情報に一度置き換えるという高度な作業が出来るようになります。
(焦っていると、意味情報に変換することが出来ないので要注意です)
ですから、読み間違いをせずにしかも速く読めるようにするためには、
1 画像として読み取るスピードアップ。(今読んでいる部分だけではなくて、その先も視野に入れて、その残像を利用する)
2 音読するように黙読する練習。
3 理解するスピードと視線の動きを合わせる練習。
この3つが大切になります。
これらを、普段の勉強の中に何気なく入れ込んでいくことが大切です。
そうでなくても毎日が忙しい受験生です。速く読む練習のためだけに時間を使うわけにはいきませんね。
今、これを読んでいただいている方のお子さんが、「読み間違いによるミスが多い」状態なら、
2の音読するように黙読をする訓練をお勧めします。簡単で非常に効果的です。
お子さんに、「音読するように黙読してごらん」とアドバイスをし、数回だけ視線の動くスピードをチェックするだけです。
1と3については、お子さんによってやり方を変えていく必要がありますが、共通するのは視野を広めに取ること。
言い換えれば姿勢を良くして距離をとることです。
それ以外については、たとえば
・なぞらせながら音読
・なぞらせながら黙読
・なぞっている鉛筆の動きを速くする練習
などなど、子供の状況によって使い分けていく必要があります。
次回は、計算のスピードアップについてお話しします。