今回は、関西の大手3塾の使い方をアップします。

これは、名門指導会関西の責任者であり、カリスマ講師の都関氏からのレポートです。

今回(part1)は、各塾の特色を中心に、次回は(part2)は各塾のテストの使い方を中心にアップします。

 

 

関西3塾の特徴と使い方 Part1

 

関西の中学受験は、浜学園、日能研、希学園の3塾による寡占状態といえます。

経験、講師スキル、システムともにこの3塾が関西の塾の頂点とも言えることがその理由でしょう。

今回は各塾の特徴と使い方をご紹介しましょう。

 

・浜学園

平成25年度入試でも関西では浜学園の一人勝ちでした。

塾生層の厚さは他の塾を圧倒します。

「放任」とも言われる拘束のなさが、お子様ごとの自由な学習を可能にしています。

そこで、浜学園で中学受験を成功させるポイントは、

塾に頼らない学習計画の実践と言えるでしょう。

注意したいのは次の2点です。

ひとつは上手く塾を使うこと。

浜学園に限らず大手進学塾の持つ情報は、質、量ともに充実しています。

お子様自身のことも客観的な判断として先生のお話を聞いておかれることがお勧めです。

そのためにはご家庭から積極的に塾にアプローチしていくことが効果的です。

余程のことがない限り、塾からは声はかからないものです。

もう1点は、浜学園以外に情報チャンネルを持っておくこと。

志望校にぎりぎりであったり、足りない場合は、学習計画は、

客観的な視点で見てくれるプロに相談することが理想的です。

 

・日能研

 塾生数の多さは随一。

日能研は近年、どの中学校でも合格者数を増やしています。

以前のサラリーマン先生の集団から、合格させる集団へ転換して来たことが理由でしょう。

他の大手塾から転職してこられた先生の影響もあり、指導スキルも充実しつつあります。

また、学習内容の的確さは秀逸で、例えばテキストの作り、使い方、テストの内容

などは過度な負担なく、結果を出せるものになっています。

とは言え、多数の受験者を送り込むことで合格者数を確保しており、

志望校の選定や第一志望校合格への指導では他の2塾程力強くは無いようです。

そんな日能研で中学受験を成功させる秘訣は、

早目に志望校を決定し、合格までの階段作りをすることです。

毎週の学習内容も先生の選択する宿題にとどまらず、自分に必要なものを見つけて

解き進めていくことが求められます。

6年生での志望校別特訓クラスの選び方や使い方も、塾の説明だけでは

第一志望校に合格できるとは限りません。

受験知識と経験をしっかりと持ったアドバイザーの存在が必要です。

 

・希学園

 ここ数年、芳しい受験結果が出ず、24年度末には多数の先生が退職された希学園。

不安要素はありますが、まだ力のある先生も残っており、

難関校合格をリードしてきたノウハウはピカイチ。

先生方が、これまでの経験を上手に生かせれば十分魅力的な塾です。

宿題プリントのチェックのように、お子様へのサポートをシステム化している点が

希学園の強みでしょう。

お子様が宿題をせずにはいられなくなる影響力はさすがです。

その影響力が今、「先生が怖い」ことで成立している点は要改善かもしれません。

また宿題の解法を「授業時に教えた解法」しか認めない厳しさは

一部では時代錯誤とまで言われています。

他の塾では先生方と23脚でお子様を勉強に向けるところを希学園では、

ご家庭でお子様を守ってあげていただきたいのです。

ご家庭の役割は、学習量を判断する管理者と厳しいコメントを発する先生との

緩衝材となります。

このとき、的確な判断と誘導をするためのサポートが必要となり、

希学園の外にその存在を期待されるケースが多いようです。

 

 

現在の中学受験は、塾1本に頼って成功するものではなくなって来ています。

塾でも1クラスの人数が増え続ける中、塾が上手く機能しても

処理能力ばかりが目立って成長し、自力で探すことを求める今の受験の流れとは

逆行をしている一面も見られます。

塾を上手く使いながら、考える力を伸ばす学習、

お子様の納得感を大切にする学習を実現する環境の準備が中学受験の成功には

欠かせなくなってきているといえるでしょう。