金環日食をご覧になりましたか。

私も、6時過ぎに起き出して近所の公園で観察しました。

太陽の右上が欠け始めてから40分ほど経ってやっと金環食に、
それから40分ほど経って普通の太陽に戻りました。

近所の公園では、小学生や幼稚園の子供たちが親と一緒に観察していました。
理科の知識は体験によって確実に補強されます。なぜだろうという疑問も起こり、
それが知的好奇心につながっていきます。

この子供たちは、今後学校で日食を習うときに、
「そういえば何年か前に見たことがあるな」
と思い出し、そのことで学習の能率があがり、深く理解する事が出来るはずだと思います。

その観察されている様子を興味深く見ていたのですが、大きく二つのタイプに
分かれているようでした。

一つは、お父さん(お母さん)自身も興味津々で、
「あっ欠けてきたわ!太陽の右・右よ!」
「今リングになった~!」
「リングが切れちゃった~」
と子供たちと楽しんでいるタイプ。

もう一つは、ただ黙って子供たちに付き添っておられるタイプです。

人の記憶力は、活字の意味情報だけを単独で大脳に収納するよりも、画像情報や
音声情報そして嗅覚の情報と共に収納する方が強化されるものです。

あのときのお母さんは楽しそうだったなとか、
公園の脇に植えてある花の良い匂いがしていたなとか、
得意げに日食の起こる理由を公園の地面に書いて説明してくれた、
あのときお父さんの声が優しかったな。
このような周辺情報と共に呼び起こすことが出来る知識は忘れにくいのです。

このような自然のイベントを観察するチャンスは多くはありません。
次の6月6日に起こる金星の太陽面通過も是非お子さんと一緒に観察してください。
そして、そのときにはお子さんと一緒にはしゃいで楽しんでいただければと思います。