どちらの塾もそろそろ春季講習が終わり、平常授業が始まる時期になりました。毎週の単元をこなす事で精一杯の状態に戻ってしまうお子さんが多いのではないでしょうか。

 

今こそ、毎週こなさなくてはいけない学習項目優先順位を再考してください。各学年の助走期間が過ぎ、4月から本格的なその学年の学習が始まる今だからこそやるべきなのです。

 

 その学習項目の中に、是非いれていただきたいのが、テストの振り返りです。毎週のカリキュラムをこなす事と同等の優先順位でお願いします。特に、復習テスト(サピックスのマンスリー、日能研のカリテ、四谷大塚や早稲アカの週例テスト)は良いのに、範囲に広いテストになると下がってしまうお子さんは必須です。

  

正答率票を見ながら、正答率が高いにも関わらず間違ってしまったものを解き直すようにしてください。その際に注意していただきたいのは、「問題文を丁寧に読み直す」時間をとっていただく事です。何が分かっていて(仮定)、何を聞かれているのか(結論)、を確認し直す必要があるからです。

  普通は、1教科あたり45問程度ですから、お子さんに説明させても過剰な負担にはなりません。自分の言葉で話すことで、考え方がお子さんの頭の中で自然に整理されていきます。

「何が分かっていると思う?」

「何が聞かれていると思う?」

「どんな方法で解けると思う?」

このように質問してあげてください。

   そして、お子さんの返答は、文章で答えるというルールにしてください。

「速さ」という単語ではなく、「A君が出発した時の分速と、10分後に出発したB君の秒速が分かっていて、・・・・・」というように答えることができれば、あとはお子さんが自力で解いていってくれるはずです。

 

  毎週のカリキュラムに追いまくられている状況に陥っているお子さんは、文章をじっくりと咀嚼して、題意を細かく掴み直すだけの気持ちの余裕を失っています。これが、読み取りミスが多発する原因の一つなのです。テストの振り返りだけでも、じっくりと落ち着いてできるように、時間を確保してあげてください。