東日本大震災で被災された方がたにお見舞いを申し上げます。また、一日でも早い復興を心から祈っております。

前回、今始まった小5生の分数計算の単元は非常に大切だというお話をしました。
そして、私達の家庭教師グループでの研修会でもその話が話題となりました。
ある講師が、日能研の新小5生を担当しているのですが、
「分数の概念規定を理解しようとさせるあまり、子供が理解不可能になっている。」という話をはじめました。3分の2という分数は、「1の大きさを3等分したうちの2つ分」というとらえ方と、「2の大きさを3等分したもの」というとらえ方が出来ます。本来は、その2つを問題に応じて使い分けることが理想なのですが、それが出来る子はほんの一部です。
 これまでも、何度かこのブログでお話ししてきたことですが、じっくりと考えて理解する学習と、何度も繰り返して習熟する学習の区別が大切になります。
 分数の概念をしっかりと理解する事で、公約数や公倍数の応用問題が分かりやすくなります。ところが、概念理解が完璧になっても、分数の計算が速く正確に出来るわけではありません。
 これまでの日能研のテキストは、繰り返して習熟するための問題に偏っていたのですが、改訂されたテキストでは逆に概念理解が中心になっています。そして、授業も概念理解に主眼が置かれ、計算方法や式の書き方、通分の仕方を授業中に練習する時間が少なくなっているようです。
 日能研の生徒は、ここ1ヶ月は分数計算を練習する時間を、家庭学習の中でしっかりと確保してください。