いろいろなところで、鉛筆の持ち方のお話をしているのですが、これは単に「正しい持ち方をすべし」というだけのことではありません。
正しい持ち方は言い換えると「普遍的に速く、無理なく書くために考えられてきた結果としての持ち方、とも言えるかもしれません。
子どもたちに鉛筆を正しく持ってほしいのは、その持ち方がいちばん書きやすく、疲れにくい持ち方である可能性が高いと思うからです。
自分の考えていることを書いて表す、ということは大切です。
誰かに伝えようというときにも大切ですが、そうでなくても自分で書きながらそれを見ることで、今何をしているかを意識できるし、その次の思考へとつながっていくと思っています。
デジタル機器が便利に発達して、書かなくても問題を解き進められるツールも出てきているようには思いますが、やはり「自分で書く」ということは「考える」ということに直結しています。
経験上、思考力がどんどん伸びる子というのは、たくさん書くことができる子が多いです。
どんどん書けるから思考も広がり、新たな糸口が見つかったりひらめいたりする。
そしてたくさん書くということを考えると、シャープペンシルよりも鉛筆のほうが疲れが少ないと考えて、小学生の子どもたちには鉛筆をすすめています。
また、たくさんのシャープペンシルや蛍光ペンなどで筆箱がお弁当箱のようになっているお子さんがいますが、私の感覚では文房具で満杯の大きな筆箱を持っているお子さんというのは、成績の伸びがよくありません。
一斉授業の塾で教えていたときによく目にしていましたが、文房具を選んでいる時間が結構長いのです。
学校や塾の先生が黒板(あるいはホワイトボード)に書くときに使う色は、せいぜい3色とか4色です。
それを写すのに、何十本ものペンは必要ありませんね。
できる子は、先生が何色を使ったら何色のペンで写すかなどが決まっていて、文房具を選んでいる時間が無い子です。
冬休み、基本的な勉強のしかたを見直してみるいい機会かと思います。
ぜひお子さんの書く様子を観察し、より「できる子の書き方」に導いてあげてください。
ちなみに12月21日に新刊「難関校合格のすごい勉強習慣」が発売となっています。
上記のような話よりも更に突っ込んで「できる子の勉強法」を解説しています。
興味がある方は、手にとってみてください。
https://www.e-juken.jp/amacam/20191220/meimon.html