■4、5年生は冬休みにこの1年の総括を
いよいよ冬休み、冬期講習です。6年生は直前特訓ですね。4年生、5年生は新しい学年に向け、この学年の総括をしておきたいですね。お正月が明けたらすぐ2月、新年度です。やるなら冬休みです。
5年生は、どうだったでしょう?この学年で成績が上り調子だった、あるいは上位をキープできたというお子さんは、5年生になったときに勉強法をうまく切り替えられた、あるいは4年生のときにすでに切り替えられていた、ということかと思います。
要注意なのが、5年生で急激に成績が下がったという場合です。しかも4年生までは成績が良かった、というならかなり深刻です。なぜなら、4年生までの勉強はどの科目も量(純粋な1単元あたりに必要な勉強量と1年間で学習する項目数)が少なく、覚えることが中心の学習法でも対応できますが、5年生ではそれが通用しなくなったため成績が下がった、という可能性が高いからです。
幸い4年生、5年生の冬期講習は、日程的にはやや余裕があります。空き時間でぜひ「学習のしかたの見直し」をしてほしいのです。お子さんがサピックスにお通いだと、冬休み後の目標になるのは、1月9日に行われる「新学年組分けテスト」でしょう。日能研なら冬期講習の最後に行われるまとめテスト、そして1月の公開模試(実力判定テスト)ですね。
それらのテストに向け、今年習った内容でもっとも優先度が高いもの、つまりこの冬やるべきことを意識して復習しておいてほしいのです。
■単に「作業」としての勉強にならないよう意識して
復習する際は、勉強が「単なる作業」にならないよう気をつけたいですね。「解き方を覚える」ということも大切ですが、その手前で、そもそも「なぜその解き方を使うのか」を意識することがより大切なのです。
あとひと月ちょっとで、また塾の学年が上がります。学年が変わると勉強量が増えます。そうすると、知らず知らずのうちに「勉強=宿題」「宿題=作業」になってしまいがちです。お子さんがサピックスに通う5年生で、8月末のマンスリーテストで(直近の夏期講習内容の出題が大半であったにも関わらず)散々な成績だったという記憶がある方もいるかもしれませんが、それが夏の間に「作業」に忙殺された結果です。
冬休みに同じことを繰り返してはいけません。
量を減らしてでも「考える」という時間を学習の中に増やす最後のチャンスが冬休みです。
そのとき、お子さんに声かけをするなら、
「どうしてその解き方で解くのがいいの?」
といった感じでしょうか。お父さん、お母さんが「なるほど」と思うような返答がお子さんから返ってくるとベストです。しかしうまく返せなくても「どうしてこの解き方で解くのか」を考える機会を持ってもらうこと自体が価値あることです。
ぜひこの冬、やってみてください。