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お困りの方は夏期講習が始まるまでに解決を

令和2年の夏休み、そして夏期講習を前に「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」と私が主宰するプロ家庭教師集団「名門指導会」共催で、オンラインでの個別相談会を続けています。

非常に多くの方がご参加くださっているのですが、やはり大きいのはこの夏、短縮された夏休みと、それと不釣り合いなくらいに負担が大きそうな夏期講習。

私たち「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」の主任相談員、そして名門指導会の現役プロ講師が直接お話を聞き、事前にお預かりした成績やテストの資料を読み込んでからの相談ですから、かなり深いところまで話が及びます。

問題と感じていることを解決するには、いくつか方法があります。

ご家庭だけでできることもあれば、誰かに手伝ってもらったほうが良いこともあります。

たとえば今年の夏期講習、宿題が「まわらない」のは目に見えています。

学校が長期の休みであることを前提に組まれている夏期講習の内容を、2週間程度に短縮された夏休みに開催しようとすれば、無理が出るのは当たり前ですね。

その無理はどこに出るか。

それは、お子さんの家庭学習です。

回らない宿題を、なんとか「期日」までに仕上げようとすれば、やり方が「雑」になるか睡眠時間がなくなるか、その両方かもしれません。

この夏は、いつも以上に「やるべきことの取捨選択」が重要になります。

そんなとき、やはりご家庭でできることには限度があります。

私達のようなプロがお手伝いすればすぐに解決することでも、ご家庭でやろうとすると難しいものです。

近年、中学受験をするなら塾通いが「当たり前」になりました。
しかし、塾に通わせていればそれで何も心配ないのかと言うと、決してそんなことはないというのもまた「当たり前」になりつつあります。

同じように塾に通っていても、成績が順調に上がるお子さんとそうでないお子さんがいるからです。

つまり塾というのは「既製品」であって、オーダーメイドではないということです。

では「既製品」である塾の授業を、まるでオーダーメイドのように受けるにはどうすればいいか。

それには、授業の受け方や宿題のしかたに「工夫」が必要になってきます。

この夏のスケジュールのように、工夫だけではなんともならないこともありますが、それでも少し工夫しただけで(前回お話しした「塾の授業で完全理解を目指す」というマインドセットなどもその1つです)、塾の授業の効果は変わってくるものです。

それでもどうしてもうまくいかない、あるいは家庭でできることに限界を感じて、アウトソーシングしたい、というご家庭のために、私達のような家庭教師や個別指導のサービスがあるのだろうと、特に今年は強く感じています。

ほとんどのお子さんにとって、夏休みよりも塾の夏期講習が先に始まる令和2年の夏。

はじめにお伝えした個別相談会の受付はすでに終了してしまっていますが、どうしても心配があるという方は、名門指導会のオンライン相談などをご検討いただくのがいいかもしれません。

https://www.meimon.jp/

夏に向け、動き始めましょう

6月11日・12日と2日間にわたってオンラインセミナーを行いました。
パソコンに向かって話すのにも慣れてきましたね。
11日は6年生、12日は4・5年生のお子さんの親御さんが対象だったのですが、2日間の話のうち共通する部分と違った部分がありました。
共通する部分というのは、今年の夏は例年の夏とは全く違うということ。
全国のほとんどの小学校で、夏休みが短縮になります。
都内では、夏休みが2週間〜3週間くらいの学校が多いのではないでしょうか。
そこで、塾はどうするのかと思って塾の夏期講習のカリキュラムを見て、びっくりするわけです。
たとえばサピックスのある教室の6年生の7月、8月の予定表を見ると、夏期講習の日程はほぼ昨年と同じ。
・・・例年なら「昨年と同じ」ことに驚かないのですが、夏休みが2週間程度しかない今年の夏期講習を、昨年と同じ日程でやるなんて。
どうするのかと時間を見ると、夕方から夜にかけて(16時〜21時)となっています。
朝から学校へ行き、夕方から午後9時まで夏期講習という日は、いつ宿題をするんだろう、と思います。
一方、日能研はどうかというと、こちらも6年生は昨年と同じような日程で行うために、やはり授業時間を午後〜夜にもってきています。
要は、例年通りのカリキュラム、授業時間数を確保することに全力を注いでいるわけです。
・・・よく考えてみると、新型コロナウィルスの感染拡大で休業要請が出されたときでさえ、塾のカリキュラムは止まらなかったんですから、夏期講習を今年だけ特別に調整する、ということは現実的に不可能なのでしょう。
であれば、受講する側で「自衛」するしかないですね。
そのためのセミナーだったわけです。
昼過ぎまで(?)学校、そして夕方から夏期講習、21時に終わって返ってきて次の日も・・・となると、宿題がまわらないのは目に見えているので、大胆に取捨選択することが必要です。
また学校の日程と塾の日程を照らし合わせ、どのあたりの日程が苦しそうか、あらかじめシミュレーションしておくことも有効です。
私が主催する家庭教師「名門指導会」では、各会員様について上記のお手伝いを全力でやっていますが、新たなご相談なども相次いでいます。
また私ができることとして、主任相談員を務めさせていただいている「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」との共催で、オンラインの相談会を行っています。
塾以外の第三者のアドバイスが必要な方は、ご利用いただければと思います。
ご家庭でもどんどん情報を集め、夏をシュミレーションしておいてください。
何度も書きますが、塾の夏期講習は例年通りのボリュームです。
何も準備しなければ、確実に忙殺されます。
入念に準備していきましょう。

オンラインセミナーでわかったこと

■ 受験研究社さんとのジョイント オンラインセミナーを行いました
3月14日(土)は、増進堂 受験研究社さんとのジョイントで、今回の休校期間中の勉強のしかたについてのオンラインセミナーを行いました。
顔を見せても差し支えないという方に関しては、ウェブカメラで顔を見ながらお話ししたのですが、とても新鮮な体験でした。
受験研究社のスタッフ、岡田さんが司会進行を担当くださり、参加者の皆さんからのご意見、ご質問が書き込まれたチャットを読んでくださったり、それに対する私たちの返答を文字にしてくださり、私たちも参加者の皆さんも、お互いストレスのない空間になりました。
■ 家庭だけで閉じていると、何が正しいかわからなくなる
このようにオープンな雰囲気のオンラインセミナーでは、参加者のみなさんが得られるものも大きいように感じます。
それは、家庭の中だけで考えていると、どうしても周りが見えなくなるからです。
たとえば「テレビの音や音楽がなっているところで勉強室しているのですが…」というお悩みがあったとして、それがとてもいけないことなのか、子どもにはよくあることなのか、我が子だけ見ているとわからなくなるのです。
上記の例では、多くのお父さん、お母さんは「よいことではない」と感じるようです。
集中できないのではないか、といった心配もあると思います。
では、自分の部屋で何の音もしない中で勉強するのが理想なのかといえば、そうでもありません。
学校でも塾でも、勉強しているときの周りの音というのは結構騒がしいものです。
お子さんにとっては、周りに人がいる気配がする中での勉強に慣れているのが普通なのです。
騒がしい中で勉強しているのがいけないのではなく、なぜテレビや音楽の音があっても平気なのか、あるいはなくてもいいのか、ないと困るのか、テレビや音楽以外の音ならどうなのか、といったことを考えたりお子さんに質問することで、いろんな事がわかってくると思います。
■ テキストと違う解き方、いいの?
また「テキストの模範解答どおりに解かないのですが、これっていいんでしょうか?」といった悩みもあります。
実際にはお子さんが問題を解いている様子を見るのがベストですが、一般論として模範解答どおりでない解き方は、おおいにOKです。
時間があれば、お父さん、お母さんが「それって、どうやって考えたの?お父さん(お母さん)に教えて。」と頼んで「家庭内ミニ授業」をお子さんにしてもらうといいですね。
お子さんも、あらためて問題の解き方を考える機会になりますし、もしも理解が不十分だったとしたら、説明しているときに気づくことができるはずです。
塾の先生でさえ、塾のテキストの模範解答と違った解き方をすることがありますから、お子さんが模範解答と違った解き方をしていたら慌てず、塾ではどう習ったのか、その解き方はお子さんはよく理解できているのか、といったことを聞いてあげるといいと思います。
長い休校期間、家庭学習を見直すいい機会になったでしょうか。
まだ今からでも遅くはありません。
これまでのお子さんの学習を見直し、より「がんばった分だけ結果が出る」勉強法に近づけてあげたいですね。

一斉休校 この一大事の乗り切り方は?

新型コロナウィルスの感染拡大により、3月2日から多くの小・中学校、高校は休校になります。

自治体や学校によって、学年や家庭の状況によっては受け入れを決めているようですが、急な決定ですからご家庭は大変だと思います。

もちろんお子さんの感染リスクを考えると安心ではあるのですが、ではどのように過ごさせようかと思い悩むお父さん、お母さんも多いでしょう。

お母さんが専業主婦のご家庭と共働きのご家庭、それぞれにお悩みはあると思います。

いずれにしても、夏休みに迫る長期間にわたってお子さんが学校に通学しない状況が、突然やってきてしまったわけです。
外に連れ出すのも最小限にしたいし、かといって一日中勉強させるわけにもいきません。

上手に時間を過ごさせてあげたいけど、「どうしよう」と途方に暮れるような気持ちにもなります。

■ お母さんが家にいる場合「関わりすぎ」に注意を

お母さんが専業主婦で家にいる場合、どうしてもお子さんに「関わりすぎ」になりがちです。

これがふだんの夏休みであれば、友達と遊びに行く日もあれば、そもそも受験生の夏休みは塾の夏期講習で忙しいですから、以外に親とべったり過ごす時間は短いのです。

しかし今回のような特殊な状況では、そうもいきません。

家にお母さん、そしてお子さんも一日中いるという日が結構あるような状況は、かなり特殊だといえます。

まず気をつけたいのは、ついつい関わりすぎになること。

多くの塾は一週間、二週間くらい休みになるようですから「ならば家庭学習でがんばらせないと」と思われるお母さんもいらっしゃるでしょう。

基礎の積み残しがあるお子さんも多いと思いますので、それはそれでいいことだとは思います。

でも「がんばらせすぎ」には注意してください。

あまり長時間親子がべったりと過ごすのは、お子さんにとってもお母さんにとっても負担が大きいものです。

たとえば一日の「時間割」を決め、学校で勉強しているはずの朝から昼過ぎの時間は自主学習、そしてその後の時間は親子で関わる時間、というように決めて過ごすのもいい考えです。

学校が春休みまで休校になる場合は、今の学年の残りはすべて学校で習えない可能性が高いわけですから、少なくとも教科書を最後まで読んでおくことも大切なことです。
(近年、中学受験の問題も「教科書前提」のものが増えています)

塾が休みになる期間、普段できていなかった基礎の振り返りなどもやっておきたいですが、塾のある生活より「かなり軽め」くらいを意識して取り組むのが無理がないと思います。

■ 共働きのご家庭は、お子さんとのコミュニケーションを工夫しましょう

共働きのご家庭は、この週末は戦々恐々としていることと思います。

ふだんは学校に任せておけた時間が、すべてご家庭にかかってくるわけですから、とても大変です。

朝、お父さんお母さんが家を出てから帰るまで、お子さんにどのように過ごさせるか。

塾によっては授業を昼の時間にするというところもあるようですが、多くは休校です。

親がいない間、やむを得ずお子さんだけで過ごす時間が長くなる場合は、やはりあらかじめ一日のスケジュールを親子で立てるのが有効だと思います。

その上で「完璧を求めない」ことも大切です。

ひとりでいる時間に「予定通り」に勉強できるか。

・・・冷静に考えると、できないですね。

でも、できない現実が「ふつう」くらいに考えましょう。

予定を一緒に立て、帰宅時に確認するとしても「完璧にできているはず」(あるいは「できているべき」)とは考えると、帰宅時に親も疲れ切ってしまいそうです。

そもそも子どもがひとりで勉強することは困難であることを前提に、昼休みや空き時間に電話やLINEなどのコミュニケーションツールで声をかける、そして帰宅後のチェックも「ダメ出し」ばかりにならないよう、親があらかじめ「腹をくくる」ことも必要ではないかと思います。

■ いずれにしても、緊急事態です

専業主婦のご家庭、共働きのご家庭いずれにとっても、これは緊急事態です。

これまでにない「試練」でもあります。

もちろん、勉強以外にもお子さんが学校で得ているものはたくさんあります。
友達にも会いたいでしょうし、楽しみな行事もあったでと思います。

そんなお子さんの気持ちのケアも気になるところですね。

そんなみなさんに少しでもお役立ていただけるよう、お子さんが家庭で勉強をスムーズに進めていけるヒントになるような動画を、急ぎ撮影したいと考え、主任相談員を務める「中学受験情報局」でご一緒している先生方と相談をしています。

数日中に撮影して急ぎ皆さんに見ていただけるよう、お届けします。

一大事ですが、ピンチをチャンスに変え乗り切っていきましょう。

灘中合格者のお母さんがしていた3つのこと

2月ももう中旬。

1月の関西、そして2月の東京、神奈川の入試も一段落し、私達はその振り返りに入っています。

先週、そして今週は、私が主宰する家庭教師「名門指導会」の生徒で灘中に合格したお子さんと、そのお母さんたちにインタビューするという機会がありました。

■ 子どもたちは勉強を楽しんでいる

追って記事の形でみなさんにも御覧いただけるようにしたいのですが、入試までの勉強法や乗り切った困難など、とても興味深い内容になるはずですが、何よりも私が知りたかったのは、彼らが中学受験の勉強をどう捉えたかということです。

詳細は追っての記事に譲るのですが、彼らは受験勉強をいろんな形で「楽しんで」いました。

今までできなかったことができるようになるとこや、目標に近づいているという実感があることは、単純に子どもたちに自信を与え、勇気づけます。

また過去問の演習を単なる「合格できそうかどうかをみるリトマス紙」ではなく「過去問からどんどん学ぶ」という姿勢があるのも共通点です。

■ お母さんたちがしていたのは「環境づくり」

お母さんに共通することがあるとすれば、まず1つめは「環境を整える」ということでしょうか。

塾の課題はたくさんあり、全部やろうとすると睡眠時間まで短くなってきます。
そして塾は、できるだけ受験の不安をなくすために、あらゆる種類の講座を用意します。

それぞれの講座の宿題も出るし、模試やイベント等もあります。

すべてを受講し完璧にこなすことはできません。

だから受講すべき講座、力を入れてこなすべきテキストや問題を取捨選択しなければならないのは、どの塾に行かせていても起こってくることです。

灘に関していえば、「最高レベル」といった、その塾でもっとも成績がいい子が集まる講座は、受講するように促されるでしょう。
ゴールデンウィークやお盆には模試、日曜は前期(2月)から日曜特訓が始まり、灘中を目指す子を対象としたイベントもたくさんあります。

親としてはどうしても「あれもこれも」という気持ちになってきます。
そして、みんなが受けている模試や講座を受けさせないというのは、とても勇気がいることなのです。

しかし、すべての講座やイベントをもれなく受けさせると、上記のように寝る時間がなくなってきます。

そこでお母さんたちがしている2つめのことは、子どもをよく観察することです。

■ 子どもをよく観察し、相談相手をつくること

やっていることは確実に身についているか。
やりっぱなしになっていることはないか。
体力的に無理が続いていないか。

考え始めたらきりがないと思いますが、それでも観察し、考えることは素早い改善につながります。

そのために3つ目として「相談相手がいる」のも大切なことです。
家庭教師である私たちは、この部分でお手伝いをさせていただいています。
お父さんや塾の先生が、こういった役割を担うケースも多いと思います。

なにか不安や問題を感じたときに、すぐに誰かに相談できる。
早く問題解決ができることはもちろん、お母さんの気持の安定という面でも重要なことです。

あらためてお話を聞いて感じるのは、受験生のお母さんの大変さです。

受験を終え「相談相手がいてよかった」と言っていただけるのは、家庭教師としてとても嬉しく、幸せなことだと感じています。

そんなインタビューの内容もふまえて、来月は関西で灘中合格セミナーを企画しています。
今のところ3月4日(水)の午前を予定しています、

関西で難関中合格を目指すご家庭のお父さん、お母さんは、よければご参加ください。

新学年 学習サイクルはトライアンドエラー

塾での新しい学年が目前に迫っています。
学年もクラスも、テキストも新しくなりますね。
担当の先生が変わるかもしれません。
2月から3月、春休みくらいまでの期間で、新たに学習サイクルを作り直す必要があります。
学年が上がれば授業数や通塾日数が増える場合もあります。
また一習う内容もレベルが高くなり、宿題などの量も増えるでしょう。
そこで、新しく家庭学習のサイクルも作り直す必要があるのですが、学習予定は変更を前提に立てるようにしましょう。
立てた予定通りにすべてを進められればいのですが、多くの場合そうはいきません。
予定通りに事が運ばないと、お子さんもそうですが親もストレスを感じます。
もちろん塾にはカリキュラムがあって、お子さんや親御さんがストレスを感じようが構わずに、毎週授業は進んでいきます。
だからなんとか、それに合わせるように努力はするのですが、それでもうまくまわらないことが多々あります。
そんなときは、早めに開き直るべきだと私は考えています。
努力はしたけれど、できないものはできない、いったんそう開き直るのです。
そもそも宿題が多すぎる。これを一週間で完璧にやろうなんて、無理。
そう割り切りましょう。
そうすると、こんな思いが沸き起こってくるかもしれません。
「…でも、ちゃんとやりきっている子もいるんだよね…。成績を上げる子は、そんな子なんだよね…」
でも、その考えはひとまず封印しましょう。
塾の宿題を楽々こなしている子は少なく、多くの子、多くのご家庭が「まわらない」と感じている現状を解決するために工夫をしています。
ごくごく一部の(あるいは想像上の)楽々こなす子を標準と考えるのは、得策とはいえません。
2月に新学年が始まったら、まずは新しい学習サイクルを立ててみてスタートする。
で、数週間試してみたら、うまくいっている部分とそうでない部分が見えてくると思います。
そうすると、その時点で予定を組み直す。
この繰り返してです。
3月末の春休み、春期講習くらいにサイクルができあがっていればいいですね。
4月には学校の予定も変わり、そこでまた見直しが必要にはなりますが。
そうやって、常に予定は「見直し前提」でトライアンドエラー。
時期により、学校行事の有無などによっても予定は変わりますね。
「こうあらねば」という思いが強すぎると、親も子も気持ちが苦しくなってきます。
常にベターな方向に変えていく、そんな学習計画を意識して、学年がわりを上手に乗り切っていきましょう。

入試直前期の乗り切り方について

12月も半ば、いよいよ受験生である6年生は直前気に入っています。
この時期にはもう「苦手をなんとかしよう」ということは、ことさら考えなくてよいと思います。
とにかく1点でも2点でも積み重ねるにはどうすればいいか、そんな視点で「できること」を探してみてください。
そうすると、苦手科目や苦手単元を何とかするよりも、得意な分野で得点アップを狙うほうが分が良さそうとか、いろいろやれそうなことが浮かんでくると思います。
また1分でも1秒でも多く勉強したい、そんな気持ちになるお子さんもいますが、睡眠時間は削らないのが賢明です。
1時間余分に勉強するより、1時間寝たほうが得点力が増す場合も多いのです。
経験上、この時期には学力的にずいぶん仕上がってきているお子さんが多いので、じゅうぶんに睡眠時間を取ると計算の正確性やスピードが上がり、過去問の点数がぐんと上がる子も多いと感じます。
親子ともにプレッシャーを最も感じるのが、ここから入試までの1ヶ月あまり。
もちろん難しいことですが、まずは親御さんから、視野が狭くならないような意識を持っておくことが大切です。
これまで頑張ってきた受験勉強ですが、頭のどこかに「通過点に過ぎない」「もし万一うまくいかなくても、きっと我が子の糧になる」という冷静な考えを持っておくことも、受験生の親としては大切なことです。
考えたくないことですが、もしも不合格だったときのことを考えておくのも、同じように大切です。
受験結果は、予想はできてもすべてのお子さんにとって楽観はできないものです。
その意味で、万一に備える受験計画を立てておくことは重要です。
具体的には、ギリギリの偏差値の学校ばかりを受験校に選ばない、ということです。
この学校はチャレンジ、この学校は比較的に高い確率で合格を見込める、といったふうに、様々なレベルの学校を受験校に入れておきたいですね。
もちろん通うことになった場合、どの学校も親子ともに納得できる進学先であることが望ましいです。
入試が近づいてくると、お子さんが不安になってしまうこともあるでしょう(親御さんもそうかもしれません)。
そんなときは、これまでやってきたたくさんの問題集やテキストを眺めたり、たくさん書き記してきたノートをパラパラとめくって「こんなにがんばってきたんだから、きっと大丈夫」と考えるようにしましょう。
ラストスパート、親子でしっかり乗り切っていきましょう。

塾について子どもと会話しよう

■ 家庭教師の授業で心がけていること

子どもに教えるときに、できるだけ子どもに書かせることを意識しています。

こちらが書いて説明することは簡単なのですが、それでは「感覚的な納得」まで結びつけにくいのです。

「この問題を教えた」という事実が大切なのではなく、「この問題を子どもが自力で解けるようになった」ということが大切だからです。

そしてもう少し詳しく言うと「この問題を」ではなく「このような問題を」を意識しています。

また、単に「書かない」のではなく、子どもが塾で習ってきた問題、習った分野の問題の場合、できるだけ「塾でどう習って、どのように理解したか」がわかるように問題をたどるのです。

塾で習ったときは理解できたけど忘れてしまっている場合もあれば、塾の授業ではわからなかったということもあります。
だから、教える方法や内容も含めて、話の展開や方法は子どもによって、場合によって様々です。

30名が相手の授業だと、こちらのリードのしかたがぴったりくる生徒が10名だとしても(本当はもっと少ないのかもしれません)、1対1だと100%その子に合わせた指導ができるのが家庭教師の醍醐味です。

■ 「そう習ったから」は要注意

はじめに「感覚的な納得」と書きましたが、ここに落とし込むことが大切なのです。

たとえば「比」についての問題で「Aの3分の1とBの4分の1が等しいとき、A:Bの比を答えなさい」というものがありますが、「逆比で4:3」と答える子どもに対して、どのようにアプローチするかを考えます。

まず「どうして逆比で4:3になるのか説明してくれる?」と伝え、どのように理解しているかをチェックします。

図を書いたり数字を並べたり、いろいろな方法で説明してくれる場合もあれば「そう習ったから」といった返答をする子どももいます。

そのような様々な反応から、実感、感覚を伴った理解、納得ができているのか、単にそう覚えているのかを探っていくのです。

単に「公式」のように覚えているということがわかったら、掘り下げて基本から考えさせていきます。
たとえば「Aの3分の1」とあるから、そのようすを図に書いてみようといった提案もできるし、「どんなふうに書くと比べやすそう?」という質問もいいですね。

■ ご家庭でお子さんと塾に関する会話を

親御さんにありがちなのが「理解できていない」とわかったときに、感情的になってしまうことです。
たしかに親としては「これがわかってないってことは、もっと他のことも、あれもこれもわかっていないんじゃないかしら」と心は穏やかではありません。
しかしここで「わかってないじゃないの!」と伝えても、なかなかうまく解決しません。

塾の授業で感覚を伴った納得ができていないのは、お子さんがサボっているわけでも塾の先生が手を抜いているわけでもありません。
先程述べたように、塾の先生の説明が「ぴったりくる」子どもは、ごく一部なのです。
それが集団授業の限界ともいえます。

だから、塾の授業をどのように理解しているのかをチェックすることは大切で、私たちのようなプロのマンツーマン授業ではすべてそこがスタートとなるのです。

ご家庭のお父さん、お母さんができることもあります。

「今日はどんなことを習った?」
「塾の先生は、何が大切って言ってた?」

そんな質問に、お子さんがどのように答えてくれるかで、ある程度塾の授業をどれくらい理解できているかを知ることができます。

ぜひ、お子さんと塾の話題でたくさん会話をしてみてください。

名門指導会の講師研究会にて。授業のロールプレイで、お子さんにとってベストな伝え方を研究します。

夏休み、算数の面白さに触れてみませんか?

夏休み、お子さんが家にいる時間が長くなり、親子団欒の時間も増えるご家庭が多いかもしれないですね。
親御さんも夏の休暇などをとり、家族でお出かけや帰省なと、お子さんにとっても楽しみな行事が多くなる時期です。
お父さん、お母さんがお子さんに勉強を教える機会も増える夏休みですが、その際に気をつけていただきたいことをいくつかのメディアでお伝えしています。
算数に関しては、できるだけ数学を教えないようにしてほしいということです。
小学生に数学を教えることに関しては賛否あると思います。
確かに、算数の文章題をお子さんがああでもない、こうでもないと考えているのを横で見ていると「そんなの、方程式で解けば一発じゃないか」と思う気持ちはわからないでもありません。
しかし、すでに過去に方程式を勉強している大人と違って、小学生に方程式による解き方を理解させようとすれば、そもそも正負の数や移項など、文字式、方程式の基礎から教える必要があるのです。
また、そもそも「数学で解いたほうが早い」のであれば、なぜ小学生は算数を習うのでしょう?
具体的な事象を身近な方法で考えるのに適している算数は、まだ成長途上の小学生には必須の考え方であり、早い時期に数学を教えたからといって算数の成績が上がるわけではなく、むしろ逆のほうが多いと私は思っています。
お子さんが算数に熟達したら、ぜひお子さんの算数と親御さんの数学で「勝負」してみてほしいと思います。
多くの分野で、算数の逆比や図法などを駆使した解法が圧勝だと思います。
たとえば
20000×20000−20001×19999
といった問題、お子さんが算数が得意なら「瞬殺」だと思います。
上記の問題の答えは「1」です。
2つのかけ算の式を面積に置きかえると、★と▼の差が答えになりますね。
夏休み、よければお父さん、お母さんも算数の面白さに触れてみてはいかがでしょうか。

長いGWの休暇、メリハリをつけて

■丸々10日間お休みの塾も
ゴールデンウィーク、始まりましたね。
10連休ですが、お子さんたちはどのように過ごすでしょうか。
6年生はサピックスのように「GS特訓」といった特訓講座がある塾や、浜学園のように灘中オープンのような特別な模試がある塾も多いと思いますが、5年生、4年生はどうでしょう。
丸々10日間お休み、という塾も結構あるようです。
もちろんかつてない10連休、ご家族での旅行もいいと思います。
来年は旅行どころではない、という思いの5年生のお子さん、親御さんもいるかもしれませんね。
たしかに、ご家族でしっかりバカンスを楽しめるのは5年生まで、6年生のご家庭はとてもそんな気分になれない、というのも事実です。
ただ、10日間「休みっぱなし」というご家庭も逆に少ないのではないでしょうか。
旅行に行くにしても、10日間すべての日程ではないというケースも多いでしょう。
■サピックスの5年生は、休み直後にテストが
サピックスの5年生のように、塾は休みだけど直後にしっかりとマンスリーテストが実施されるという塾もあります。
テストをするなら、その直前のペースもちょっと塾の方で考えてくれれば、と思わなくもないですが、いずれにせよ長い休みの直後に厳然と、テストは実施されるわけです。
テストだけのために、というのではないですが、休み中も遊びと勉強のバランスをしっかり考えて過ごしたいですね。
■うまくメリハリをつけて
勉強もスポーツと同じように、日々続けていることで必要な「筋肉」の動きが保たれるというようなところがあります。
たとえば「朝学習」として漢字や計算をしているのなら、それは休み中も続ける。
その前提でもありますが、休みの日もできるだけ普段と同じように朝はちゃんと起きる。
旅行に出る日以外の日程だけでも、上記のようなことを実行すると効果があると思います。
さすがに長い10日間の休み、ご家庭でうまくメリハリをつけて過ごせるといいですね。
お出かけや旅行はしっかり楽しみ、それ以外の日程は勉強もする。
そんな過ごし方ができれば、休み明けのテストでも「落ち込む結果」にはならないと思います。
私が主宰する家庭教師「名門指導会」の会員のご家庭も、何日かは家庭教師も利用しつつ、休むべきところはしっかり休むという予定を組まれているところが多いようです。
ご家族で過ごすには、これまでにない長さの休暇。
うまくリズムを作るには、予定と心づもりが必要です。
もちろん私も、何日かはご家庭にお伺いする予定です。

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▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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