■日程がゆるい春期講習だからこそやっておきたいこと
春休みですね。
塾では春期講習が行われることと思います。
春休みは短いこと、そしてまだ学年が始まって2か月たらずということで、やや日程、時間がゆったりとしている塾がおおいことと思います。
たとえばサピックスでは、4年生、5年生が5日間、そして6年生でも6日間の日程です。
これだと春期講習以外の勉強もやれそうですね。
さて、そんな春休み、もちろん家族でのお出かけなどもあっていいのですが、一方で2月から始まった新しい学年の勉強がどのように進められているか、そしてテストなどに結果としてどれくらい出ているかを冷静に判断する時間、そして見直しの時間などもとってほしいと思います。
特に6年生は「まだ春休み」という意識を捨てたほうがいいように思います。
なぜなら夏にはもう完全に「受験モード」になるのが進学塾であり、「夏からがんばろう」という目論見はうまくいかないことが多いからです。
春休み、そして1か月少し先のゴールデンウィークは、この学年をどう乗り切るかという学習サイクルを見直す、貴重なチャンスなのです。
脅かすつもりはないのですが、早め早めに学習サイクルの見直しの機会をとるのが、受験を上手く乗り切る秘訣の1つだとは思います。
2月、3月で消化できていないと感じる単元があったなら、その補強を春休みに補充しておきたいですね。
また、前の学年からの「持ち越し」もあるかもしれません。
その「持ち越し」が、2月からの塾の勉強、テストによって明らかになってきた、というようなケースもあるかもしれませんね。
日程的にハードでない春休みだからこそ、+αでやりたかったこと、できそうなことをリストアップし、少しでも取り組んでおくとよいと思います。
■6年生は、新たに習うことはもう無い?
6年生は、特に算数では「今後新たに習うことはそう多くない」という心づもりをしておきましょう。
入試において出題される問題についても、5年生までにその基礎はすべて習ってしまっていると考えてよいということです。
6年生の1年間では、それらの基礎を応用、発展させた問題にどう対処するか、といったことが多くなります。
つまり基本の習得に不安がある単元や分野に関しては、春休みやゴールデンウィークなどの機会に復習しておく必要があります。
サピックスなどでは、ゴールデンウィークにも「GSM特訓」といった授業がありますね。
こういった授業は「演習授業」と呼ばれるもので、5年生までに習った基礎部分がガッチリできていることを前提に、それを使って応用、発展問題、つまり入試問題に近いものを演習する授業です。
このことから考えると、5年生までに習った基礎部分に不安がある単元については、こういった演習授業を受けてもあまり効果はないということになります。
私の経験や感覚では、最上位クラスでラクラクやっているという子以外は、ゴールデンウィークは基礎の復習をしっかり固めたほうが受験に有利と強く感じます。
このあたりこのことも、6年生に関しては心に留めておいていただければと思います。