皆さん、こんにちは。
塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。
西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■春期講習が近づいてきました

新学年がスタートして、はや1ヶ月が過ぎました。
新しいクラスや教材に慣れたかと思うのも束の間、あと半月もすれば春期講習がやってきます。
そこで今回は、この春期講習についてお話をしたいと思います。
一般に春期講習や夏期講習などの特別講習は、5年生までは多くの塾で復習中心のカリキュラムとなっています。

しかし、6年生の春期講習は塾によってかなりの違いがあります。
下記は、各塾の過年度の春期講習の算数についてまとめたものです。(最新の情報につきましては塾からの案内などでご確認ください。)

■春期講習のタイプは主に4つあります

上の表のように、春期講習の位置づけは塾によって大きく異なっています。
最難関中に強いといわれている浜学園の春期講習は、「5年生までの知識を総動員して考える(春期講習の案内より)」経験を持たせるため、クラスを「志望コース別クラス編成」として、2、3月に学習した単元とは異なる「平面図形」や「立体図形」に取り組む、春期講習専用のカリキュラムとなっています。

一方、全国規模で展開する日能研の春期講習は、「志望校合格に向けて、実力どおりの結果が出せる知識と考え方を育てる(春期講習の案内より)」ためにクラス分けテストに基づく「学力別クラス編成」をしながらも、取り扱う単元は2、3月に学んだ「数の性質」、「場合の数」、「文章題」という、知識の復習とそのアウトプットを練習するカリキュラムとなっています。

首都圏が中心としながら、関西にも4校を展開するサピックスは、春期講習を「先取型の浜学園」と「復習型の日能研」の中間に位置づけていると言えそうです。
しかし、馬渕教室はこれらの3つのタイプとは全く異なり、通常の授業をそのまま進行させていきます。

■春期講習までの準備は塾によって異なります

このように春期講習の位置づけが塾によって異なりますから、春期講習までに家庭学習でしておくことも、お通いの塾によって自ずと違ってきます。

浜学園の春期講習は5年生の知識を用いての先取学習ですから、5年生で学んだ「平面図形」や「立体図形」に弱点がある場合は、春期講習までの2週間ほどの間にそれらをなくしておかなければいけません。
弱点を残したまま春期講習を受けることになると、「解けない」「わからない」だけになってしまう危険性があるからです。

また、6年生の2、3月内容である「数論(数の性質、数の規則性など)」の補強が必要な場合は、春期講習カリキュラムとは別に、独自で取り組むことになります。
一方、日能研の春期講習は2、3月で学んだことの復習ですから、「春期講習まで特に家庭学習ですることがない」ように思えます。

しかし、2、3月のカリキュラムテストの復習や直しが十分でないために、「本科教室」で理解できなかった内容が春期講習の授業時間中に「わかる」「使える」ようになれず、家に帰って「宿題ができない」という、お悩み相談を受けることも少なくありません。

既習範囲ということで一からの説明が行われないことの多い春期講習で「わかる」「使える」ようになるためには、やはり春期講習までの間にカリキュラムテストの復習や直しなどをしておかなければいけません。

春期講習が復習の機会ではない馬渕教室の場合も、6年生の2、3月内容である「数の性質」、「規則性に関する問題」に弱点があれば、小学校の春休みを利用して補強をすることになりますから、それまでに「何について補強すればよいかの洗い出し」が必要になります。
また、他の塾はこの期間中にレベルに応じた「先取」や「復習」をしていますから、それと同等の家庭学習の計画も場合によっては必要となってくるでしょう。

春期講習は塾によってその位置づけや取り組む内容に違いがありますが、春期講習が始まるまでにご家庭での準備が必要であることに変わりはありません。
これから春期講習までの約2週間を利用して、春期講習をより実りのあるものにしていきましょう。