10月29日(金)のTBSの「100秒博士アカデミー」に出演しました。

テレビ局のお仕事って大変な激務だということがわかりました。

1つの番組を作り上げるのに、多くのセクションの本当に多くの人が関わっています。

こんなに多くの人が自分の役割を自覚して、より良い番組にしようとがんばっている様子は感動的でした。

普段何気なく見ているテレビ番組もこのように多くの人たちのがんばりによってできあがっているんだとわかっただけでも、

私にとって良い経験が出来たと思っています。

 

テレビ番組をごらんになっていない人も多いと思います。

どんなことを喋ってきたのかに興味をお持ちの方は、グーグルなどで、

「100秒博士 西村」か「100秒博士 家庭教師」

で検索して頂ければ、いろいろ出てくると思います。

 

その番組の中で話してきたことの1つは、鉛筆の持ち方です。

もう25年も前になりますが、ある集団授業塾で授業をしているときに、ふと子ども達の鉛筆の持ち方が気になりました。

教室内を歩き回りながら全員の鉛筆の持ち方をチェックしてみました。

そうすると、なんと40人中2人だけが正しい持ち方をしていて残り38人は変な持ち方です。

その38人の中で親指が鉛筆の上に大きく被さっている持ち方が26人、

残り12人が親指と人差し指がくっつく持ち方や、人差し指と中指2本で上から押さえ薬指で下から支えるような持ち方などいろいろです。

 

そして、その子達がノートに書いている字も見てみました。

正しい持ち方の2人は読みやすい字を書いています。

決してきれいとは言えないのですが、濃さが均一で字の大きさもそろっていて読みやすく書かれています。

ところが、残りの子ども達の多くは一見すると乱雑な字です。

大きさが不揃い。濃さがばらばら、濃淡がかなりあります。縦横にそろっていません。

 

その頃から、鉛筆の持ち方が気になっていました。

家庭教師を始めてから、少しずついろいろな実験をしてみました。

正しい持ち方に変えるにはどのぐらいの時間がかかるのか。

正しい持ち方に変えるとどんな良いことが起こるのか、などの実験です。

 

正しい持ち方に変えるのに必要な期間は、個人差が非常に大きいことがわかりました。

最短で何と1週間、最長で1年です。1週間で変えることが出来た子は、

それまではシャープペンシルの芯がポキポキと折れてしまうことに不便を感じていましたから、

正しい持ち方を教えたすぐ後から持ち方を変えようとしていました。

 

1年かかった子は、なかなか正しい持ち方の大切さを理解してくれませんでした。

「だってこっちの持ち方の方がかきやすいもん!」が口癖でした。

計算ミスがどうしても少なくならないことを気にし始める時期、つまり過去問演習を始める時期(小6の2学期)になって、

やっと持ち方を変えてくれました。

 

鉛筆を正しい持ち方に変えると、

・姿勢が良くなる

・筆圧が一定になる

・字の大きさがそろう

この3つはすぐに気がつきました。

その上に、

・線分図の横線がまっすぐになる

・補助線がまっすぐに引ける

・ダイヤグラムの線が上手に引ける

図形問題で効果が現れます。

しかも、

・計算ミスが減る

 

良いことだらけです。

 

計算ミスが多くて心配されている場合や、ノートや答案の字が乱雑で心配されている場合は、一度鉛筆の持ち方を見てあげてください。