今回は、4月下旬〜ゴールデンウィークの過ごし方について考えてみたいと思います。

 4年生、 5年生はゴールデンウィークは塾が日付通りお休み、そして宿題が出るというケースが多いと思います。

 

塾がお休みということで、絶好の家庭学習期間になります。

この期間を上手に利用して、春の学習でできなかったことをやりたいですね。

 

その準備として、普段の家庭学習をしっかり見直しておくということをお勧めします。

 

学年が変わって2ヶ月あまり、前の学年よりも塾の勉強の負担が増えた、と感じているお子さん、 ご家庭も多いと思います。

 

そのため家庭学習も、 宿題を「こなすこと」が中心になってしまい、しっかり理解して学習を進めることや、じっくりと問題と向き合う学習がうまくできなくなっているケースもたくさんあります。

 

まずは家庭学習が上記のような状況に陥っていないか、しっかり確認して立て直しをするようにしましょう。

 

特に5年生はこの時期から、受験に直結する非常に大切な単元を扱っていきます。

算数では「比と割合」「速さ」などが中心となりますが、これらの分野は今後、他の単元とも密接に結びついて、応用問題などとしてテストに出題されることも非常に多くなります。 

 

習ったことを「公式」として丸覚えするのではなく「なぜそのような式で求めるのか」理詰めで考えることが大切です。

 

以前からおすすめしていることですが、学習内容をしっかり理解しているか確認し、定着を図る目的で「家庭内ミニ授業」を行うようにしましょう。

 

お父さん、お母さんが生徒になり、お子さんに学習した内容を説明してもらうのです。

「どうしてそうやって解くの?」といった質問をしながら、ここさんに問題を解説してもらいましょう。

 

もちろんこの時、親御さんの態度としては「教えてもらう」であって「詰問」にならないように注意してください。

教えてもらうお父さん、お母さんが納得できるようにお子さんが上手に説明できれば、かなりしっかり理解できていると判断できます。

 

理解が不十分な場合は説明が上手くいかなかったり、聞いていて辻褄が合わないと感じるはずです。

お子さんが自分の理解不足に気づくきっかけにもなります。

 

塾で習ったことを十分に理解できていない、ということに気づけば、塾の授業の聞き方などについて親子で一緒に考えるのも良いでしょう。

 

家庭学習で復習した問題に関しても(すべてでなくてもよいので)上記のような「家庭内ミニ授業」を行うことで、定着の度合いを測ることができます。

6年生はゴールデンウィークの時期に、特訓授業が塾で行われるケースがあります。

代表的なのは サピックスの「GS 特訓」などですね。

 

このような特訓授業は、根本的に普段受けている平常授業とスタイルが違います。

 

普段の授業は「先生から習い、習ったことができるようになったかを確認する」というスタイルですが、特訓授業は6年生後期から始まる「日曜特訓」と同じようなスタイルで「演習授業」と呼ばれるものです。

 

まず問題を解いて、忘れていたことや知識の抜け漏れ、 不足が無いかを確認し、「穴」を埋めていく、そんなスタイルの授業になります。

 

ある程度学習の完成しているお子さんにとっては効率がよい学習になるのですが、まだまだ知識が足りず、教えてもらわなければならないことが多いお子さんにとっては、 実はロスが多い授業スタイルとなります。

 

ゴールデンウィークの特訓を受けるのかどうかは、 もうすでに決定しているご家庭も多いと思います。

申し込んでしまったので参加するしかない、とお考えの親御さんもいらっしゃるでしょう。

 

もちろんこのような特訓授業は「みんなと競うことでモチベーションが上がる」という副次的な効果も期待できる面がありますから、参加することが全て無駄になるというわけではありません。

 

ただお子さんの状況を見て「この状況だと演習授業は受けても得られるものが多くない」 と強く感じられる場合は、申し込んでいても思い切って欠席する、そして家庭学習でこれまでの復習に力を入れる、という対応も考えていいでしょう。

間近に迫るゴールデンウィークですが、是非事前に上記のような準備を整えたうえで迎えるようにしていただきたいと思います。