春休みが終わりました。

 

すっかり暖かくなり、まさに季節は春爛漫です。

学校でも新しい学年を迎え、気持ちも新たに頑張っているお子さんも多いと思います。

 

新学期が始まったばかりですが、すぐにゴールデンウィークがやってきます。

 

塾では2月に新学年がスタートし、春休みを経て学習内容もだんだんと難しくなってきていますが、GWは絶好の復習の機会ということができます。

 

GWの期間は一週間ほど平常授業がストップする塾が多いですが、その期間にサピックスのGS特訓のようなイベント授業が行われるケースや、関西の浜学園などのように「灘中オープン」といった特別なテストが行われる塾もあります。

 

早稲アカや四谷大塚ではこの時期に「GW合宿」が行われていましたが、今年はどうやら開催されないようです。

 

よくいただくのが、このようなイベントに関して「受けるべきなのか」というご質問です。

 

この質問への答えですが「多くのお子さんにとっては必要なし」となります。

その理由が、このようなイベント授業の特徴が「演習授業」であるということです。

 

GWの多くのイベント授業は、難関校を目指すお子さんが集まって、志望校の傾向に似た問題をみんなで解き、その解説を聞くことで志望校の問題への対応力を上げる、といった趣旨ですが、これはコンセプトとして9月〜行われる「日曜志望校別特訓」と全く同じようなものです。

 

学校名を冠したコースの案内などを読むと、非常に魅力的に感じるのですが、なぜ日曜志望校別特訓が夏休みのあとにスタートするかを考えてみれば、「今であること」が必須ではないとわかります。

このような「演習授業」を受けて効果があるのは、すでに5年生までの勉強が完璧に身についている、各塾でも上位10%程度のお子さんです。

 

多くのお子さんにとっては、6年生の春は弱点を補強したり基礎力を鍛えるといった「インプット」を重視したほうが効果が高いのです。

春の間にしっかりと弱点を補強し、インプットを増やした上で夏休みを乗り切り、いよいよ9月から入試対策に取り組むのが効果的です。

 

GWの特訓やイベントを受けるかどうか迷ったときは「今、我が子がすべきことはなにか」を考え、優先順位の高いものから取り組まれることをおすすめします。

 

もう一つ注意しなければならないのは、GWの休み期間、塾からかなりの量の宿題が出るということです。

もちろん一週間塾の授業がないわけですから、その期間に「やるべきこと」は必要ですね。

ただ塾から指定される宿題は、幅広い分野を「広く浅く」というものになっています。

 

お子さんによって苦手分野や弱点は違います。

宿題もいいのですが、まずは「我が子が真っ先に解決しなければならない問題は何か」を考え、宿題の中でもその分野に最優先で取り組むなど、工夫が必要です。

 

せっかく塾の授業が一週間空くわけですから、その期間を「なんとなく宿題をして」過ごしてしまうことが無いよう、今から計画を立てておくのがよいですね。