皆さん、こんにちは。

塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。

西村のコラムページの場を借りて、関西の情報をお伝えしています。

■2月より難しかった!3月の「浜学園 小6 公開学力テスト 算数」

前回のコラムでは、浜学園で行われた2月の小6の公開学力テストの算数が「実力通りの得点になりやすいテストに変わった」とお伝えしました。

しかし、3月10日に浜学園で行われた小6の公開学力テストの算数は、2月の公開学力テストよりも難しいものとなりました。

算数

国語

理科

2019年2月実施 6年公開

44.5

50.9点

52.3点

2019年3月実施 6年公開

42.2

58.5点

58.4点

上記のように、3月の公開学力テストの算数の平均点は、2月に行われた公開学力テストよりも2.3点下がっています。

というのも、テスト用紙1枚目にある大問2が難化したからです。

次の表は、2月と3月の公開学力テストの大問2の正答率の一覧です。

このように、正答率20%以下の問題数が2月の公開学力テストでは1問であったのに対し、3月には5問(20点/満点100点)と大きく増加しています。

さらに、テスト全体を見ても正答率50~79%の問題が6問(全23問)も減っていることが次のグラフからわかります。

■得点帯ごとの人数分布はどのようになったのか?

では、2019年3月に行われた6年生の公開学力テストの得点帯ごとの人数分布はどのようになったのでしょうか。

正答率50~79%の問題数が大幅に減少したために、得点帯別の人数分布も30~49点に受験者全体の46.2%が集中し、2月ほどは「実力通りの得点になりやすいテスト」とはなっていないことがわかります。

■3月の公開学力テストで求められた力と今後に向けた準備

では3月の公開学力テストで得点を伸ばすために求められていた力はどのようなものだったのでしょうか。

2月と大きく正答率が下がった3月の公開学力テストの大問2から、問題を1つ見てみましょう。

2-⑦ 「1個500円で仕入れた品物  個を2割のもうけを見込んで全部売るつもりでしたが、3個こわれたので、残りを全部売って全体で900円の利益になりました。」

この問題の条件を線分図に表わすと次のようになります。

上記の線分図から「仕入総額の2割=900円+1800円」とわかりますので、2700円÷0.2=13500円…仕入総額 13500円÷500円=27個のようにして答えを求めることができます。

この問題の正答率は18%ですが、上記のように、「問題の条件を整理する力」があれば決して正解できない問題ではありません。

ですから、前回のコラムで「(2月の公開学力テストの)大問2-⑨をまちがえていたのであれば、食塩水のやりとり算や売買算など条件整理を必要とする比と割合の問題など、まちがえた問題の類題とその周辺分野の問題を振り返って、解法の確認や条件整理力を確かめる」ことが3月の公開学力テストにむけた準備として十分にできていれば、正解できたかもしれません。

公開学力テストのような実力テストは、返却されてからどのような取り組みをするかが非常に重要です。

間違えた問題の直しをすることは大切ですが、それに加えて類題と間違えた問題に関連する周辺分野の問題を利用して解法の確認や条件整理力を確かめることが、その後のテストにつながっていきます。

次の公開学力テストに備え、「あと少しがんばれば解けそう…」という問題から優先的に、5年生のマスターコースの演習教材や講習会の教材、あるいは市販問題集などを利用した振り返り学習ができればいいですね。