中堅校の合格実績に定評のある日能研です。

御三家は薄いと思われている方もいるでしょうが、それは集まる生徒の平均レベルが異なっているだけです。

毎年、安定して合格者を出し続けているのはさすがです。

 

日能研生にとって大切なことは、志望校合格に必要なクラスレベルをできる限り早めに確保すること。

まだ、該当クラスに到達していない場合は、小6になる前に上げておきましょう。

なぜかと言いますと、

1 AクラスとMクラスで、使用問題が異なる。

2 上位クラスの方が算数の授業時間が長く、得られる知識量が異なってくる。

という2つの理由です。

 

クラスを上げるために必要なことは、カリテの共通問題の得点平均を高めておくことです。

 

・カリテの共通問題で得点を上げるには。

校舎によって若干の違いはあるのですが、カリテの基礎問題の得点平均はあまり考慮されません。

そして、共通問題は、まさに本科テキストレベルの問題ばかりです。

だからといって、本科テキストの解き方を丸暗記しても良い点数がとれません。

本科テキストの目次を見ておわかりのように、解き方をパターンに分けてカリキュラムが作られているのではなくて、

「発想」や「糸口の見つけ方」の種類によって分類されています。

ほとんどそっくりな問題が連続しているように見えて、実は解き方が全く異なることが多いのです。

片方は面積図、もう片方は線分図ということがざらにあります。

 

このようなテキストを効率よく勉強するには、思考の流れと作業の流れを確認することが有効です。

 

(思考の流れの確認)

○○と□□のことがわかっている→そのことから△△を使って○○が出せる→○○から□□の方法を使って答えが出せる。

この○○や□□に子供なりの言葉を入れて確認していって欲しいのです。

「○○と□□のことがわかっている」という条件(仮定)が変われば、その後が変わってくることを感じ取ることが大切なのです。

子供を先生役にした「家庭内ミニ授業」で、1週間に数問説明してもらうことも有効です。

 

(作業の流れの確認)

「○○と□□のことがわかっている」という条件(仮定)を確認した後で、「何を書けば解けそうなのか」を毎回意識的に確認することが大切です。

線分図なのか、面積図なのか、表なのか状況図なのか、てんびん図なのか・・・。

そしてそれを描くときに注意することは何なのかも確認しておく必要があります。

たとえば、「同じ数字の差し引きは線分図の左側で行う」というようなものです。

 

また、計算の流れも大切です。

小5の1学期あたりまでは、小数で計算をすることが多かったのですが、

小5の2学期になると分数でやる方が便利であったり、分数でないと計算できなかったりする問題が

増えてきます。

どこで、小数を分数に変換すれば早く正確に解けるのかの判断が大切なのです。

 

一つ一つの作業(頭の中の作業も含めて)を常に意識的に行っていくような学習態度が大切です。

 

解法パターンで分けられていないテキストを、パターン分けの方法で理解して覚え込むような方法で勉強をしてしまっている子が

多いのが日能研の特徴だとも言えます。

「発想」や「糸口の見つけ方」の種類によって分類された意欲的なテキストなのに、それを上手に使い切れていないのです。

 

いつもいつも、共通問題はほどほどの点数しかとれていない子は、

頭を使った学習(思考の流れと作業の流れの確認)を取り入れることが出来れば、見違えるような点数を取ることが可能です。

 

今回このブログを書きながら、頭の中の動きという目に見えないものを文章で現す難しさを感じています。

体験授業で実演させていただければ瞬時におわかりいただけることなのに、と思ってしまいます。

 

6年生になる前に、クラスを1つでも上げたいと思われている方は、出来るだけ早く体験授業をお申しこんでくださいね。

後になればなるほど、クラスアップは難しくなるものですから。