前回は、夏の授業の復習についてお話ししました。

今回は、2学期の平常授業や新たに始まる志望校別日曜特訓の使い方についてお話しします。

 多くの塾では、夏期講習から問題の種類が変わりました。気がつきました?


特に、講習内の復習テストや演習問題です。問題文が長くなり(字数が多くなり)ましたね。

内容も、条件の数が増えたり複雑になったように感じませんでした?

そうなんです。この時期からは、実際の入学試験を想定した問題に変わります。

これまでは、「この問題の解き方を知っていますか?」という趣旨の問題だったのですが、

それが、「あなたはこの問題の解き方を見つけることが出来ますか?」という趣旨に変わります。

特に難関コースではそうなりますし、今後の模擬試験では後半の難問部分は間違いなくそうなっていきます。

 

そのような問題を前にしたときの、気持ちの持ちようのお話です。

これまでは、「これは、難しそうだから演習の後の解説をしっかりと聞いて、家に帰ったらしっかり復習しよう」

と自分に言い聞かせることが正しい行動でした。

でも今後はそうではありません。「今、目の前の問題を何とか解いてみせる!」と決心することなのです。

「あなたは、この問題の解き方を見つけることが出来ますか?」という問いに対して、解説で教わった解き方を使って復習しても、

解き方を見つける力は身につきませんね。
 

難しそうで、面倒くさそうな問題を前にしても、より集中力を高め、「なんとしても解いてみせる」と決心することが大切なのです。
 

入試本番の問題は、受験校レベルが上がれば上がるほど初見の問題が増えます。

これまでにやったことがないような問題である可能性もあります。

でも、条件はみんな同じです。ある特定の塾の生徒に有利なようにはなっていません。

受験生全員、「こんな問題これまでにやったことがないや」と感じているのです。

そのときに、「なんとしても解いてやる!」と決心して集中力を高めることが出来る子と、

途方に暮れてしまう子の差はとてつもなく大きいのです。
 

さて、「何としても解いてやる!」と決心したとしても、解く糸口が見つからなければ一歩も進めません。

そのようなときには、「何かを書いてみる」ことをやってください。

「条件を書き抜いてメモしてみる」

「数字を書き抜いてみる」

「題意に沿って何個か計算をしてみる」

「題意に沿って何かを動かしてみる」

これまでは問題文をしっかり読めば、何を書けば解けそうかがおぼろげながらでもわかる問題が中心でした。

ところが、それがわからない問題が増えてきます。

「何としても解いてやる!」と決心することも、何かを書いてみることも練習が必要です。

難問に当たる度に、「良いチャンスだ」ととらえて挑戦してください。