今年も、受験本番が間近に迫ってきました。
この時期に大切な事を書いていきたいと思います。
□一番失敗しやすい勉強法□
 この時期になると、あれも苦手これも苦手。あれもやらなければこれも、とお母様方は考えがちです。これが思わぬ失敗を引き起こす原因です。
 これが、弱点だと思ってやらせてみると、その基礎が気になり、その基礎の基礎をやらせてみると、それも不完全なような気がするものです。そうなれば、あれをいつまでにやって、これはいつまでに・・・、その上、これまでにやりきれていない過去問をやらせて・・・。あっそうだ、理科や社会の暗記ももう一度させないと。漢字ももう一度やらせないと・・・。
 もし、今お母様がそうのような状態なら、一度心を落ち着けてください。
中学入試は、大学受験とは異なります。国立大の医学部受験では、センター試験で92%以上の得点が必要です。ほとんど完璧という得点力が要求されています。苦手な教科はおろか、苦手な単元1つが命とりになります。ところが、中学受験では、高いところで70%、一般的には65%で合格です。この差は大きいのです。
 中学受験では、「得意な範囲で○○点が取れるから、あとこの範囲で△△点が取れればOK」というような作戦が取れるのです。
“理想の得点力を望まず、合格点数を取るための作戦”を考えてください。
 
 もう一つ気をつけていただきたいのが、「苦手な単元ばかりを勉強させない」ことです。
 苦手な単元ばかりをやっていると、だんだんと不安感が募ります。その不安感が、得意単元の問題を解くときにもマイナスに作用します。
 9月から11月までは、得意単元と苦手単元を1:1ぐらいで学習すべきですが、この直前時期は2:1程度、得意単元をより確実にする学習を増やしてください。これは大丈夫、この単元も自信を持って解ける・・、このように子供自身が自信を高めていく事が何よりも大切です。これまで、真面目に几帳面に頑張ってきた子供ほどその必要性が高いのです。