塾の夏期講習が近づいています。
例年になく、夏休みよりも夏期講習のほうが日数が多い、という特殊な夏休みです。
以前にも書きましたが、6年生の夏期講習は午後〜夕方に始まる塾が多いようです。
遅い場合だと夜9時、10時まで拘束されます。
そして夏休みが始まるまでは、塾の翌日に朝から学校があります。
・・・これでは家庭学習の時間がありませんね。
そうなんです。
今年の夏は「家庭学習の時間がない」ことを前提に学習サイクルを考えなければならないのです。
ではどうするか。
とれる対策は限られますが、ぜひ試していただきたいことがあります。
それは「塾の授業で『完全理解』を目指す」ということです。
そんなのふだんから心がけてるよ、という方もいらっしゃると思うのですが、果たして徹底できているでしょうか。
意外にお子さんたちは「わからない問題は家でなんとかしよう」と考えていることが多いのです。
その場でわかりにくかった問題を「宿題でがんばろう」とするわけです。
でもよく考えてみると、教えるプロである塾の先生に教えてもらってわかりにくかった問題を、家で自力でがんばろうというのは非効率的ですね。
塾での理解をできる限り高める、そのためにできることを考えることが、この夏は本当に重要です。
たとえば、そのための「マインドセット」を事前に行っておくことも大切ですね。
あらためて、塾の授業の受け方を見直してみるのもいいでしょう。
授業で『完全理解』するためには、まずは先生の話を聞いて考えることが最優先です。
ノートをとるのに気を取られて聞き逃すようなことがないようにしましょう。
また「塾で扱った問題だけに限って習得する」といった考え方が必要なお子さんもいるでしょう。
今回の自粛期間中に勉強のリズムを崩した6年生は、今がまさに「リハビリ期間」だと思います。
なんとか夏を乗り越えた段階で、志望校対策に邁進できる状態にもっていくには、夏は最低限の学力と得点力の基礎を身につける時期と位置づけ、あえて欲張りすぎずに基礎の拡充に費やすという考え方も必要です。
大変な夏になることが目に見えているからこそ、どう過ごすかは結果に大きく跳ね返ってきます。
そしてすべきこと、考えるべきことはお子さんによってそれぞれ。
私が主宰する家庭教師「名門指導会」にも現在ご相談が殺到していて、連日親御さんたちのお話を聞いているのですが、やはり誰かに相談して少しでもよい方向性を模索することには、大きな効果があると感じています。
もやもやしたままで夏を迎えそうなご家庭は、ぜひ塾以外の第三者に一度ご相談されてみてはいかがでしょう。