10月、6年生は各塾で志望校判定の模試や学校別模試などが行われます。

特に学校別の模試は、お子さんと志望校の入試問題の「相性」をみる重要な機会になりますね。

たとえば男子御三家の中でも、開成の理科や社会は難度が低く高得点勝負になりやすい(2018年は算数もそうでした)一方、麻布の理科は非常に何度が高い「思考系問題」であるなど、学校によって特徴がはっきりしています。

女子でもオーソドックスな難問を揃える桜蔭に対して、短時間での処理力を求められる女子学院といったように、校風とお子さんの相性以前に、入試問題に関しても相性の良し悪しはあるのです。

過去問演習もあわせて、解きやすい、点を取りやすいと感じる問題であるかどうか、しっかりチェックしておきましょう。

偏差値が同じくらいだからという理由で併願校を選ぶようなことは、かなり危険なことにもなり得るのです。

またこれもよく言われることですが「おさえの学校」を上手に選んでいただきたいのです。
「おさえの学校」というのは、偏差値レベル的に合格できる可能性が高く「この学校なら我が子を預けても納得いく」と感じられる学校を指します。

「滑り止め」といった表現をされる方もいますが、私はその表現は使いません。
第一志望校でなくとも、納得ずくで学校選びをしていただきたいからです。

また、同じくらいの偏差値の学校ばかりで(多くの場合はお子さんがギリギリ合格できそう、という学校)受験計画を組むのも危険です。
うまくいけば全部合格ということもありえますが、その逆も起こり得るからです。

受験計画は、お子さんの平均偏差値のかなり下の学校まで含めて組むようにしましょう。

このようなお話は、もちろん私が主宰する家庭教師「名門指導会」の生徒さん、ご家庭にはこの時期にすることなのですが、塾の進路相談などではたまに「強気」な受験を勧められることがあります。

4年生、5年生のお子さんのご家庭は、そういう意味で今から学校情報を集めておきましょう。
偏差値は高くなくても、よく教育内容や方針などを調べてみると「ここなら」という学校はあります。
誰もが聞いたことがある有名校、難関校の情報しかないと、ついつい危うい受験計画となりがちだからです。

学校の姿を具体的、立体的にとらえるためにも、インターネットだけでなく学校説明会や体験学習に参加するなど、さまざまな方法を試しましょう。

受験まで、首都圏ではあと4ヶ月、関西では3ヶ月あまり。
いろんな情報が飛び交う時期ですが、しっかり正しい情報を手にして進んでいきたいですね。