前回、ミラーニューロンとは、相手に共感する能力の源になっている物として注目されている物だと書きました。

 

生徒の共感を得るためには、塾の講師は、ミラーニューロンの働きを活性化するオーバーアクション気味の方が良い理由も書かせていただきました。

 

お母さんとお子さんの感家で見た場合、お母さんの喜びや嬉しさまた悲しみや苛立ちを感じる能力を、お子さんは本来的に持っているという事になります。

 

以前、

「なぜこんな問題が解けないの!」

という罵声やその後の小言は、お子さんの耳には届いていても、その意味を理解できる精神状態ではないようにしてしまうという事を書きました。

 

お母さんが、苛立った様子でお子さんを叱った場合、お子さんの気持ちはお母さんの苛立ちに共鳴してしまうと考えられます。

 

そして、お子さんの苛立ちが、お母さんの気持に共鳴してますます大きな渦になって行く事になります。大人同士でもよくありますよね「売り言葉に買い言葉」。

 

親子の間での最後の捨て台詞が、「うるさいクソババー」です。

 

お子さんを勉強に向かわせてあげたいという親心から発した言葉が、ボタンの掛け違いから、お互いの苛立ちを増幅してしまうことがよくあります。

 

親御さんには、「前向きの気持の共鳴」を上手に利用していただくことをお願いします。

 

そのために工夫出来ることは、

 1 感情が高ぶったら、10秒待つ。

(お子さんの顔をしげしげと眺めながら)

この10秒間に、親御さんはいろいろなことを考えたり感じたりされるはずです。

 

「うちの子なりに、頑張っているんだけれど」

とか、

「あの子なりに、シマッタと思っているようだ」

とか、

「自信を無くして、ちょっといらついているのかな」

という思いが、この短い時間に沸き起こってくるものです。

 

 

その様子を見ているお子さんは、

「いつも瞬間湯沸かし機のように怒りだすお母さんが、何か考え込んでいる」

 

ということを感じたり、感受性の高いお子さんの場合は、

「お母さんなりに冷静になろうと努力しているんだ」

というようなことまで感じ取ったりしてくれることもあります。

 

その、10秒がすぎたあと、

 2 言葉かけは、「近い将来の成功の予感」を感じさせる事を心掛ける。

(自信に満ちた表情で明るく)

 

例えば、

「普段から、塾の先生にも言われているように、ノートに書く数字や文字を読みやすくしていれば、この25点分のミスは防ぐ事が出来たと思うんだけど、どう思う?」

「うん」

「あなただったら、これから注意してやっていけそうね。そうしたら、次のテストでクラスアップも出来ちゃうかもね。」

「今回の点数は、神様が「このままじゃあこれから困る事になるから」とサインを送ってくれているのかもね。神様は、何を変えなさいといってくれているのかな?」

「宿題をやり切らずに塾に行っている事かな。」

「じゃあ、これからは宿題をちゃんと出来そう?」

「たぶん。」

「多分じゃあ困るけど、あなただったらできると思うわ。そうしたら、塾に行くのももっと楽しくなるじゃない。」

このような、言葉かけが出来たら良いですね。

 

 

そして、お母さんの表情が自信に満ちた笑顔なら最高です。