いよいよ9月。後半戦スタートですね。
夏休み中「夜型」になってしまった人、1日中ダラダラとおやつやインスタント食品を口にしていた人は、そろそろ元の生活リズムや食習慣を取り戻しておきましょう。
このごろ特に気になっているのが食習慣の乱れです。
「おやつを食べながらでないと勉強できない」
「甘いものがなくなるとイライラする」
「ものすごく太ってしまって身体が疲れる」
といった声を例年以上に耳にしていますが、皆さんは大丈夫ですか?
1分1秒が惜しまれる受験生にとって、手軽に気分転換出来る「食事」や「おやつ」は唯一の楽しみと言っても過言ではないでしょう。
けれども、度を越した食べ方や栄養の偏りは、皆さんの健康はもちろん、精神面にも様々な弊害を及ぼします。
コロナ禍で在宅学習の時間が増えたことも理由の一つだと思いますが、そうでなくとも受験期間は、ストレスや運動不足で食べものへの依存や肥満の問題が起こりやすい時期ですから、気をつけたいですね。
今日は、そんな受験生におすすめしたい食べものをいくつかご紹介します。
皆さんの健康や体力はもちろん、記憶力や眠気・やる気にも食べものは影響を及ぼしますから、受験生にとっておすすめの食べもの、控えたい食べものについては是非知っておいてくださいね。
私たちの身体は、私たちが食べたものによって作られています。
まずは1日3食、毎日規則正しいリズムでバランスよく食べることが大切ですよね。
その上で、受験生の皆さんにぜひ摂ってほしい栄養素はこのようなものです。
■脳の活性化、記憶力向上に役立つ食べもの
・DHA
必須脂肪酸DHAを含む青魚が脳に良い、という話は有名ですよね。
DHAは脳の神経細胞の活性化や血流改善を促し、認知機能向上に効果を発揮します。
もう30年近く前のことになりますが、このDHAを添加した「頭脳パン」なる菓子パンが一斉を風靡し、コンビニやスーパーにズラリと並んでいた時もあったんですよ。
つい最近も、東大合格を目指す受験漫画とコラボした商品が話題になっていたようです。
DHAは青魚、特にさばといわしに多く含まれています。
サバ缶でも良いので、ぜひ食事に取りいれてくださいね。
勉強の合間のおやつには、同じくDHAが豊富なアーモンドやくるみなどのナッツがおすすめです。
歯ごたえがあるので、よく噛むことで脳の活性化も期待できます。
・レシチン
レシチンは脳の神経伝達物質の活性化に良い影響を及ぼすと言われています。
特に多く含む食品は納豆や豆腐、卵など。
納豆が好きなら毎日手軽にとれますね。
豆腐は白玉粉と混ぜて茹で、みたらしをかけただけでも立派なおやつになります。
10分もかかりませんから、息抜きに親御さんと一緒に作ってみるのも良いですね。
・ブドウ糖
ブドウ糖は白米やバナナに多く含まれる栄養素で、脳のエネルギー源になります。
勉強の合間に手を汚さずサッと食べられるバナナはおやつに最適ですね。
ただし、ブドウ糖の摂りすぎには中毒などの弊害も示唆されています。
糖分の多い炭酸飲料やスポーツドリンクは最低限にしましょう。
・ビタミンB1、B6
記憶力・認知機能向上に効果的と言われている栄養素で、赤身の魚や豚肉に多く含まれています。
■集中力アップ=適度なリラックス状態をつくる食べもの
・テオブロミン
テオブロミンは集中力や記憶力を高めるといわれています。
休憩時間には、テオブロミンの豊富なチョコレートやココアはいかがですか?
カカオの香りにはリラックスの効果もありますよ。
■ウトウトを予防する食べもの
・低GI値の食べもの
睡眠時間を削っての勉強はおすすめしませんが、時にはそんな日もありますよね。
ウトウト予防には、低GI値の食べ物が良いでしょう。
血糖値が急上昇すると、それを下げるためにインスリンの分泌も一気に増えます。
この急激な変動が眠気を呼ぶと考えられているため、睡眠不足の日には、食べたときの血糖値の上昇速度がゆるやかな低GI値の食べものを選びましょう。
おにぎりはいかにも元気が出そうですが、炭水化物でGI値が高いです。
食事ならば蕎麦やライ麦パン、おやつならプレーンヨーグルトやこんにゃくゼリー、噛むことで眠気覚ましも期待できるリンゴやナッツがおすすめです。
・ カフェイン
それでも眠いときには、眠気を取り除くカフェインを摂取しましょう。
緑茶やコーヒー、紅茶などに多く含まれます。
摂りすぎると胃が痛くなったり中毒になってしまったりするので注意しましょうね。
■疲れを取りたいときの食べもの
・ビタミンB1
ビタミンB1にはぐったりした気分や身体を改善する効果があります。
前述の通り記憶力・認知機能向上にも効果的ですよ。
以上、受験生の皆さんにおすすめの食べものについてお話してきました。
脳に良いといわれる食べ物は、うつや認知症の予防・改善にも効果があると考えられていますから、受験生の皆さんだけでなく、ぜひご家族で食事・おやつに取り入れてみてくださいね。
「受験生の皆さんに避けてほしい食べもの」についても、またの機会にお話しします。
皆さんが、心も身体も健やかに毎日を過ごせますように。
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