今日は「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」と、私が主宰する「名門指導会」共催の個別相談会でした。

その会場でのご相談のひとつから、気づいたことをお伝えしたいと思います。

子どもが勉強に対して、「やらされている」という意識を持たずに、自主的に向き合えるようになるために、親はどう接したらいいのか、ということについてです。

■ 子どもへの「信頼感」が鍵

子どもは成長のどこかで「勉強をやらされている」という意識から解放される必要があります。

中学受験をするなら、小学校高学年のうちから自主的に前向きな気持ちで勉強と向き合えるのが理想です。

そのためには、親が子どもに対する絶対的な信頼感を持つことが大切になってきます。

親が子どもの勉強する様子を見ていると、つい「これくらいできて当たり前」と思ってしまうこともあるかもしれません。

しかし、それが子どもにとっては重荷になってしまいます。

「どうしてこんなことができないの」と思う親と、「こんなにがんばっているのに」と思う子ども。

このギャップは、どちらにとってもよい結果をもたらさないことが多いようです。

そこで、親御さんには「減点法」ではなく「加点法」という考え方をしていただきたいと思っています。

減点法は、100点満点が先にあり、まちがえる度にそこから点数を引いていく考え方です。

加点法はその逆で、最初から100点があるわけでなく、ここまでできたら何点、とよい結果やそのプロセスを積み上げていく考え方。

加点法の考え方で子どもに接し、絶対的な信頼感を持つことで、子どもの「自立思考力」も育まれます。

 

■ 「加点法」の子どもへの声がけの例

仕事などでもそうですが、子どもの学習などでも、モチベーションを高めるために欠かせないのが、加点法、つまり、よいところに目を向ける姿勢です。

ちょっとしたまちがいをしたときに「どうしてこんなこともできないの?」という言葉をかけるのではなく、できていた箇所があったら「よし、ここはよくできたね」とプラス思考で評価してあげましょう。

途中までの解法は合っていても、最後の詰めの部分でミスをしてしまったら「もうちょっとで正解だったのに、なんでこんなミスをしたの」ではなく「もうちょっとだったね、でもほとんど正解だから」など、加点発想で声をかけると、子どものモチベーションを維持できるのではないでしょうか。

 

■ 「自立思考」の意識を高める

暗記やパターン学習を繰り返すことによって、子どもの「勉強をやらされている」という意識が強くなってしまい、前向きな意欲が湧きにくくなるのはよくあることです。

そうならないためにも、子どもに絶対的な信頼感を持ち、常に加点法で接することによって、子どもが達成感や自信を持つことにつなげていきましょう。

そこから自立思考も芽生えていくと思うのです。

相談会の会場にて。今日もさまざまなご相談に先生方が熱心にお答えしました!