東京オリンピックは大詰めを迎えていますが、日本では金メダルラッシュが続いていますね。
開会式では福島の郡山高校と東京の豊島岡女子学園の生徒さんによる美しい合唱が披露され、話題になりました。
豊島岡女子学園といえば、去年・今年と20人以上の東大合格者を輩出し、関東女子御三家(桜蔭・女子学院・雙葉)に続く「新御三家」として鴎友・吉祥女子とともに注目されています。
今回の活躍で一層人気が出そうですね。
ところで、オリンピックは時事問題で扱われやすい題材です。
多くの学校でオリンピックに関する問題が入試に組み込まれてくるはずなので、オリンピックにまつわる歴史やニュースは、ぜひ確認しておいてください。
具体的に、以下の点はおさえておきましょう。
●オリンピック発祥に関する基礎知識
(最初の開催地や、近代オリンピックの基礎を築いた人物など)
●これまで日本で行われたオリンピックに関する基礎知識
まず、オリンピックには古代オリンピックと近代オリンピックがあります。
古代オリンピックは紀元前776年にギリシアのオリンピアで始まり、もともとは神様(ゼウス)に捧げる競技祭として行われていました。
宗教上の理由で393年に終わりを告げましたが、それを近代オリンピックとして1896年に蘇らせたのがフランスのクーベルタンです。
クーベルタンは「スポーツを通じて平和な世界の実現に寄与する」ことを目的に掲げ、「平和の祭典」としてオリンピックを復興させました。
ちなみに第一回大会が行われたのはアテネです。
また、過去にオリンピックが日本で開催されたのは以下の3回です。
(1)1964(昭和39)夏/東京オリンピック
(2)1972(昭和47)冬/札幌オリンピック
(3)1998(平成10)冬/長野オリンピック
実は、1940年(昭和15)にも、日本は東京オリンピックの招致に成功しているのですが、その際は日本が自ら大会の開催権利を返上しました。
近代オリンピック史上、招致決定後に開催権を返上したのは唯一日本だけです。
万博との同時開催がネックになっていたこともありますが、最も大きな原因は1937年に始まった日中戦争でした。
国際的にこの軍事衝突が避難を浴び、軍部の反対も高まったことで、最終的に組織委員会はIOCに開催権を返上せざるを得ない状況に追い込まれたのです。
この「幻の東京オリンピック」については、麻布や開成など多くの入試問題で扱われています。
今回の東京オリンピック・2021も、新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期された上、ほとんどの会場で「無観客開催」という、異例の大会になりました。
悲願の招致決定にも関わらず理想通り開催できなかった東京オリンピック、という共通項を持つ格好の題材なので、特に1940年の東京オリンピックについては当時の歴史背景をよく確認しておきましょうね。
最後にミニクイズ。中学受験生の皆さんはいくつ答えられるかな?
【問題】
- オリンピックの開会式で登場する平和を象徴する鳥は?
2.国際オリンピック委員会の略称をアルファベットで答えよ
3.開会式のパフォーマンスで話題になった、前回の東京オリンピックから始まった、どの国の人にも一目で競技が判るように考えられた絵文字を何という?
4.オリンピックのマークの5つの輪の5色を答えよ
5.4の5色が採用されたのはなぜ?
6.5つの輪が表すものは?
7.アジア初のオリンピックの開催年と都市を答えよ
8.次回2024年のオリンピック開催予定国・都市は?
【答え】
1.鳩(平和の象徴ですね) 2.IOC 3.ピクトグラム 4.赤・青・黄・緑・黒 5.ほとんどの国の国旗をその5色で表すことができるから 6.アジア・ヨーロッパ・南北アメリカ・オーストラリア・アフリカ 7.1964(昭和39)東京オリンピック 8.フランス/パリ
★結果はどうだったかな?
・全問正解…………君はオリンピック博士?! (クーベルタンもびっくり)
・4~7問正解……なかなかやるね (テレビ観戦は程々にね)
・1~6問正解……凡人(読めるかな?)
・正解なし…………絶句(鳩くらい答えてほしかった)
それでは、引き続き充実した夏休みを送ってくださいね。
息抜きしながら、一緒にがんばっていきましょう。
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