縦軸に志望校レベルをとり、横軸に学習意欲をとります。そうすると4つの領域に分かれます。

その、それぞれの学習法をお話ししています。今回はそのpart2 です。
 
 
タイプ② 志望校レベルが低く(学力が低く)、学習意欲が高いタイプ。

「頑張ってたくさん勉強しているのに成績が上がらないのは、頭が悪いからなんですね。」

とおっしゃる方が多数います。

でも、これは間違っています。学力が低いのはほとんどの場合勉強の仕方が悪いからなのです。

これまでの学習法と今の学習法に何らかのよくない所があったからのです。

学習法には、「何を勉強をするのか」という内容面と、「どのように勉強するのか」というやり方やマインド面の二面があります。

そのどちらか片方か、両方に問題点があったと考えるべきなのです。
 

○何を勉強するのか。

多くの子どもは、塾の宿題だけをこなしています。

この宿題だけでも大変な量ですから、学習意欲が高くないとこなしきれません。

ですから、子どもは勿論のこと親御様も頑張ってたくさん勉強をしていると感じるのです。

ところが、宿題だけでは学力はつきません。

 

宿題以外に必要な事は、下記のようになります。

・授業の振り返り

・基礎訓練(漢字や計算など。これは宿題になっているところもあります。)

・理科や社会のテキストの読み込み

・理科や社会の暗記

・弱点対策

・塾テストの対策

・志望校の傾向対策(2学期の中心課題です)

これだけの事をやろうとすると、宿題がやりきれないかもしれません。

宿題とそれ以外でやるべき事を全て書き出して、優先順位をつけて学習予定を組む必要があります。
 

○どのように勉強するのか。

たくさん勉強しているのに、成績が上がらないというほとんどの子どもは、アタフタと勉強しています。

このアタフタ感は、「明日のチェックテストのために」とか「明日の宿題チェックのために」とか、

とりあえず何とかしなければと思ってやっているから生じるものです。

 

「アタフタ学習」も「とりあえず学習」も良くない学習の典型ですが、これは表裏一体になっています。

それを避けるためには、学習量の調節が必要ですし、今日これだけ学習すれば大丈夫という見通しと安心感が大切です。

そのためには、一日一日の学習内容と量の見直しをお願いします。

 

学習マインドの修正は、塾の授業中から始めてください。

子どもの意識として、説明がちょっと難しくなってくると、学習意欲が高い子どもの聴き方は、2つに分かれます。

「何とか頑張って理解してみせる」と考える子と、

「よく聞いて、家に帰ってしっかり復習しよう」の2つです。

前者は、納得感を望んでいる学習態度といえます。

後者は、解き方や技法や公式に気持ちが向いていると考えられます。

両方とも良い学習態度だと思われがちですが、圧倒的な差があります。前者が良く後者が良くないのです。

後者の場合、「とりあえずこの方法を使うと解けるんだな」、とか「とりあえず、この公式で解けるんだな」という感情に行き着きます。

深い納得感がありませんから、同じような言い回しの同レベルの問題は解けるようになりますが、

少し形を変えられると途端に解けなくなります。しかも、すぐに忘れます。
 

授業の聴き方の質を高めるには、家庭内ミニ授業が効果的です。

「算数の授業があった日には、家に帰ってきてから2~3問をお母さんに教える」というルールを作り実行させるのです。

人に説明するには、先生から聞いた内容を自分自身の言葉に置き換えることが必要ですから、

自分自身が納得していないと出来ません。

自然に授業の聴き方を変化させることが出来ますから、是非試してください。