夏休みが始まりました。
夏休みといえば自由研究。例年相談も多いです。

■「とにかく集めてみよう」

さて、自由研究といえば、先日NHKのEテレで面白い番組を見ました。

「自由研究55」という番組です。

Eテレの番組は、我々教育に関わる大人たちの間でもよく話題になるのですが、私はEテレの「寸止め」感が好きなのです。
私がどういう意味で「寸止め」という言葉を使っているかというと、「答えまで子どもにすべて渡さず、子どもたちが試したり、考えたりできる余地を残して伝える」という意味です。

たとえば昨年放送された番組では、「自由研究何しよう?」というお子さんに向けて「とにかく集めてみよう」というメッセージを発信しています。

近所のポストの「集荷時間表」(ポストに貼っている時刻表)を写真に撮って集め、簡単な地図を書いてマッピングします。
すると、離れているのに同じ時刻に集荷するポストがあったりして、番組は「少なくともこのエリアを回っている集荷係の人は2人以上いるのかな」と推測しています。

そして「この2つのポストはすぐ近くだから、どちらも9時に集荷があるけど、同じ人が集めているのかな。待ち伏せしたらわかるかな。。。」と、ここで子どもたちにボールが渡されるのです。

子どもでなくても「よし、僕もやってみよう」と思わせるような展開。
知りたい、突き止めたい。
そんな感覚を味わわせてくれる内容、いろいろな意味で勉強になると思いました。

今年のものの再放送が8月6日(月)午後6:55 ~ 7:20に予定されているようなので、興味がある方は見てください。

■自由研究は自己紹介のようなもの!?

あなたが「自己紹介をしてください」と言われたら、自分についてどんなことを話すでしょうか。
自分を紹介する機会の多い、少ないは人によって違うと思うのですが、どんなことを話すかは、ある程度決まっているのではないでしょうか。

私なら、自分の名前、「塾ソムリエ」という肩書(?)について、受験指導に関わって40年になることや、この仕事を通して成し遂げたいことなどを話すと思います。
聞く方も、そのような情報を求めているのではないかと思うからです。

自由研究もこれに似ています。
上記のポストの件のような調査にしろ、調べ学習にしろ実験観察にしろ、何かレポートのような形で結果をまとめると思います。
その中に含めたい項目は、ある程度決まっています。

それは、
・このことを調べようと思ったきっかけ
・実際に実験や調査をする前に予測した結果
・実験や調査の具体的な方法、実行したこと
・結果・感想
といったことです。

あらかじめ「これだけの項目を書く」と決めていれば、あとは実行あるのみ。

ふだんから「?」と感じていることはあるでしょうか。
あるなら、調べてみてはどうでしょう。

予測して、調べて、結果を出す。
そんな過程で多くの発見、気付きがあると思います。

自由研究ですから、自由な発想で試してみましょう。