お子さんが低学年で、4年生(正確には3年生の2月)から塾に通わせたいが、それまでにどんなことをさせておけばいいか、という若いお父さん、お母さんからのご相談を多くいただくようになりました。

そこで、入塾前に意識しておきたい国語の勉強について考えます。

 


 

■親も子も準備が必要

 

集団塾の国語の授業は、四年生でも学校の教科書では扱わないような長文が扱われます。

入塾までに、長い文章に抵抗がないようにしておくと、いざ集団授業が始まっても、すんなり授業に入ることが出来るでしょう。

そのために、たくさんの読書をしておきましょう。

入試では物語文だけではなく、理科や社会の分野に関わるもの、哲学や心理学に関わるものなど、様々な種類の文章が扱われます。
入塾までの読書でも、小説ばかりではなく、ありとあらゆるジャンルの文章に触れましょう。

百科事典や、様々な雑学やテーマについて、子ども向けにまとめている『なぜ?どうして?シリーズ』なども、おすすめです。
親子で読んで、それぞれの題材についてお互いの感想や意見を伝え合うのも、自分の考えを言葉にしたり、物事を多面的に見る良い練習になります。(このような練習は、特に中高一貫校を狙う方の作文対策において大いに役立ちます。)

入塾後の受験勉強は、親子一丸となっての共同作業ともいえます。
こうしてコミュニケーションを深めておくことは、お互いを分かり合い、これから一緒に荒波を越えていく、いわば「同志」として絆を深めておく意味でも、とても良い時間になりますね。

 

■身につけておくべき知識

入塾試験対策として、基礎的な知識はしっかり身につけておきましょう。

基礎的な知識というのは、以下のものです。

●漢字
難関校を狙うのであれば、入塾の時点までに、小学校で習う全ての漢字を覚えておければベストです。
難しい場合は、せめて四年生までで習う漢字は全て覚えておきましょう。

つまり「1年の先取り」です。
※この時、へんやつくり、書き順まで正しく覚えるのが大切です。

 

●ことばの知識

文法や敬語、表現技法のあれこれなどは、入塾してからでもよいので、四字熟語、語句、ことわざ・慣用句をできるだけ覚えましょう。

「ちびまる子ちゃんのことわざ教室」など、漫画やイラストがあるものも、低学年からでもことばの知識に楽しんで親しめるのでおすすめです。

 

※その他のアドバイス

集団塾に入塾する際は、出来るだけ初めから「上位クラスでの入塾」を目指してください。

というのは、入塾後、下位クラスから上位クラスに上がっていくのはかなり難しいものだからです。

同じ塾・同じテキストでも、下位クラスでは問題も易しいものしか扱わなかったり、上位クラスでは逆に、テキストには書いていない知識まで教えて貰えたりします。

授業内容のレベルが大きく異なるのに、クラス分けテストは(当然ではありますが)全クラス共通の問題なので、下位クラスで入塾してしまうと、そこから上位クラスに這い上がることは想像以上に困難です。

 

入塾テストは、多くの塾で過去問を公開・販売していますから、それらをよく研究・対策し、万全の状態で入塾テストに臨みましょう。

 

 

以上、中学受験の国語の学習に備えて低学年でするべき準備に関して考えてきました。

読書や親子でのコミュニケーションの中で得られるものも、たくさんあります。

ぜひしっかりと準備して中学受験に臨んでください。