9月になりました。
学校が始まり、塾も平常の授業の状態に戻りましたね。
6年生はいよいよ入試対策が本格的になり、もう過去問の演習が始まった塾もあると思います。
どんどん実戦的な学習の段階に入っていくわけですが、4年生、5年生はどうでしょう。
学年の後半、4年生も5年生も前半に比べて塾で習うレベルがアップします。
今回は、学年後半の学習をより効率よく身につけるという視点で、子どもの「聞く力」そして学力のつけ方につてお話しします。
■「聞く力」を育てる
塾の先生も学校の先生もそうですが、多人数を相手に話をして理解させるために、それ相応の技術をお持ちです。
ここは集中させて理解させよう、という場合「は〜い、手を止めて顔をあげて!あとでノートに映す時間をあげるから、今は集中して聞いて!」とあらかじめ準備をさせてから話をするのです。
問題は、そこでちゃんと準備し、実際に集中して聞くことができるか、ということです。
ふざけたり、サボったりしているわけでなく「集中して聞く」ということができない子はいます。
これは能力の問題ではなく、知識と訓練の問題なのです。
まず「集中して聞く」ということがどういうことか、教えてあげることが必要です。
「とにかく最後まで聞いたらわかるように先生は話しているはずだから、途中でちょっとわからないと感じても、最後まで聞くんだよ」
「最初を聞き逃すとあとがわからなくなるから、先生の話の最初は特によく聞くんだよ」
そんな声かけで「聞くとはどういうことか」を意識させてほしいのです。
成果が出ているかは「塾で先生はどう言ってた?」という質問で確かめることができます。
ぜひ意識してみてください。
■基礎学力がついているか
塾の授業がわからないというとき、「短期記憶力」が不足していることも多いものです。
1つの言葉、数字をしばらく覚えたままで別の作業ができる力です。
先生の話を聞いているとき、1回の話の中で話題が複数、そしてそれが後で合わさるような場面で対応できるかどうかです。
短期記憶力をつける練習は、色んな場面ですることができます。
簡単な例を1つあげると、2ケタ×1ケタの暗算です。
2ケタ×1桁のかけ算を暗算するには、繰り上がりの数字を覚えたまま次のかけ算をしたり、筆算をイメージしているなら、その全体像を計算終了まで覚えておく必要があるので、短期記憶力が鍛えられるのです。
テレビのマンガなら、CMの時間に「それまでどんなお話だったか」を説明してもらうのもいいですね。
■想像力をはたらかせているか
国語の授業を聞いているとき、お子さんはどんなことを想像しながら聞いているでしょうか。
登場人物の●●ちゃんは、どんな顔なのか。どんな服を着ているのか。
まわりの景色は?広々としたところなのか、入り組んだ道の途中なのか。
字面を終えば「読む」ことはできますが、それでは読解にはなっていません。
想像力をはたらかせて読むのにも、訓練や経験が必要なのです。
ときどき国語の勉強に付き合って、上記のような質問をお子さんに投げかけてあげてください。
秋、ぜひ丁寧な学習をテーマに、幾つかのことに取り組んでみてください。