■できていない子にはできない理由がある

「できていない子には、その子なりの『できない理由』があります。

その理社がうまくいっていないのなら、その『理由』をつかみたいですね。

塾の宿題の取捨選択が必要なのか。一問に時間がかかりすぎるのか、算数に時間がかかりすぎて、理社の勉強時間が十分に取れていない場合、それは計算のスピードの問題なのか、そもそもやる気の問題なのか。

その子どもの問題ごとに対策を取りつつ、理科と社会のやり方をちゃんと教えてあげる必要があります。

■家庭学習が「まず宿題から」は間違い

時間をかけてやっているのにテストでは点数が取れない。

一般的に、そういう子は毎週の勉強を宿題からやり始める傾向にあります。

でも、それは間違いです。理科・社会の宿題は、その項目についてちゃんと覚えたかどうかの確認テストの意味合いがあるからです。にもかかわらず、覚える時間を取らずに問題を解いて、分からないから解説を確認して書く、

という作業の繰り返しでは、知識が入っていないまま問題ごとに当てずっぽうで当てにいくのと同じ。

それではテストのたびに出来るかどうか、いつも「一か八か」のままです。

受験でイニシアチブを取るには、理科と社会の現状と到達度への目配りが

とても大切です。うまくいっていないときはその原因と、いつまでにどういう状況にしてあげたいのかを常々考えておく必要がありますね。

■「理社は直前の追い込みで」という言葉を信じてはいけない

 現時点での理科社会の到達度について、塾の先生は詳しい目配りもなしに、「理社は直前の追い込みに期待しましょう」と親に伝えがちです。お母さんも、塾の先生が言うならそうなのかなと、何となく先送りにしてしまいます。

しかしそれは、子どもにとっては非常に酷な話で、「できない理由」が解決されていないのに直前になって知識を詰め込もうとしても、思うようにはいきません。

いま勉強の仕方を間違っている子には、いま修正をかけてあげなければ、入試の最後の最後まで苦労が続いてしまうものです。

現状にぜひ目配りをしてあげてください。