月: 2016年6月

中学受験にも役立つ自由研究とは

■1日でできて受験にも役立つ自由研究
夏休みがまもなく始まります。読書感想文や自由研究など、ふだんは出ない種類の宿題も出ますね。塾の夏期講習などで忙しい受験生は、なかなか自由研究などにも長い時間、期間を割くことはできません。今回は1日でできて受験にも役立つ、そんな自由研究についてです。
毎日何かを観察したり観測することが難しい受験生の場合、観察は観察でも1日で、深く観察するようなものがオススメです。たとえば花の作りを細かく観察してレポートするなど。夏ですから、庭や花壇に咲いている花はたくさんあります。
アサガオ、ヒマワリ、ヘチマなど身近な花を分解し、スケッチしたり写真を撮ったりして詳しく形やはたらきなどを調べ、レポートします。こういったレポート系の自由研究でポイントとなるのは、必ず「仮説」を立てること。「こうではないか」という仮説を立て、実際に観察し、調べ、結論を出す。
仮説⇒実験・観察⇒結論
というつくりにすると、それを見る人にも「なるほど」という気付きを与えられます。
■実験をしよう
1日でできる自由研究といえば、オススメなのは実験です。入試問題にもよく出てくる実験を自分で行えば、理解を深める事にもつながります。
たとえば酸とアルカリの実験。身近な水溶液が酸性・中性・アルカリ性のどれにあたるかを実験するだけでも楽しく、学びがあるものです。
水溶液の性質を性質を調べるには指示薬が必要ですが、リトマス紙は薬局などで購入することが可能ですし、BTB溶液も購入可能です。劇薬ではないですが、薬品の取り扱いには十分注意しましょう。ムラサキキャベツ液は自分で作れます。スーパーなどで売っているムラサキキャベツを煮て、その煮汁を冷ませばできあがり。一度に大量に作ることができて使い勝手がいいですね。
これらの試薬にいろいろなものを加え、その色の変化を記録し、レポートします。鮮やかに色が変化するので、それを写真などに撮っておくとよいですね。特にビーカーなど使わなくても、使い捨ての透明なプラスチックカップなどでもいいでしょう。色の変化をわかりやすく見せるため、カップを白い紙の上に置くとよいでしょう。
水道水、炭酸水、石けん水、酢、食塩水、砂糖水、重曹水など、いろいろな水溶液を作って、親子で楽しみながら実験しましょう。
この実験の場合も、やはり「仮説⇒実験⇒結論」という流れは同じです。
次回は自由研究に関してもう少し掘り下げてみたいと思います。 

サピックスも日能研も、5年生の夏はけっこう忙しい

■夏休みはけっこう忙しい
夏至が過ぎ、夏休みが近づいています。今一番気になるのは、やはり夏期講習のことでしょうか。塾の夏期講習にお子さんを行かせることを前提に予定を立てているご家庭も多いと思います。
夏期講習に関しては注意すべきことがあります。たとえばサピックスの5年生の場合、夏期講習は全20日の日程で行われます。連続して5日間通塾日があり、1日のお休み。そしてまた5日間の通塾があり・・・の繰り返しです(お盆期間、8月末の一週間はお休み)。これは日能研など他の塾でも同じようなもの。
サピックスでは、夏期講習で扱われる単元は、算数で14単元。つまり、連続する5日間で扱われる単元数は3〜4つ。ついつい「夏休みは時間がある」と思ってしまいがちなのですが、夏期講習の単元をこなしていくのはけっこう忙しく、大変なのです。ふだん週に1単元という進度に馴染んでいるお子さんにとって、目まぐるしく5日間を過ごして1日休んだら、また5日間フル回転という毎日です。
■「あたふた学習」に注意
このことをあらかじめ念頭に置いて、夏期講習に臨まねばなりません。講習会は午前中ですから、復習と宿題はその日のうちに済ませ、テンポよく毎日を過ごしたいものです。注意すべき点は(サピックスにおいては夏期講習に限ったことではないのですが)その学習進度の速さから「あたふた学習」に陥ってしまいがちということ。
「あたふた学習」と私が呼んでいるのは、とにかく宿題を終わらせることが目的になってしまっているような勉強のこと。内容を深く理解しないまま「当てはめる」「習った手順通りに作業する」というふうになってしまうと、せっかく時間をかけて勉強しても身につかず、何より「考える」ということが勉強の中で少なくなってしまうので、勉強していても「なるほど!」という納得感がなく、楽しくありません。
午後からは自由に使える時間ですから、意識的にお子さんに「今日何を習ってきたのか」を説明してもらうようにしたいですね。
■今から「夏の毎日」をイメージして
夏期講習の5日ごとのタームの学習をうまく回せているなら、お盆期間や8月末の塾のお休み期間は別のことに使えそうです。やっつけておきたかった苦手単元や、7月の組分けテスト、復習テストで間違った単元など、いくつかやるべきことを用意しておけばいいですね。
親も子もついつい「夏休みは長い」「夏休みは時間がある」と思ってしまいがちですが、始まってしまえば結構バタバタと過ぎていきます。やるべきことはあらかじめ準備しておくのがいいでしょう。
このように「6年生でなくても夏はけっこう忙しい」ということを念頭に置けば、7月、学校が夏休みに入ってから塾の夏期講習が始まるまでの数日間も貴重です。学校の宿題や自由研究、読書感想文などもあり、それなりに時間をとられます。今から「夏の毎日」をイメージして予定を立てておきたいものです。
次回は1日でできて受験にも役立つ自由研究についてお話ししましょう。 

高学年につながる「デキる」勉強法を

■小学校高学年で「やる気」を無くす子どもたち
ここ最近よくあるご相談が「子どものやる気が急になくなってしまった」というものです。親から、あるいは塾の先生から見れば「急」なのかもしれませんが、割と時間をかけてそうなったとか、張り詰めていたものが切れたとか、そんなケースが多いのです。
高学年になるにつれて、勉強において最も求められる力は、考える力であり、その気力になっていきます。子どもが勉強していて、「自分にはこの問題が解けるはずだ」と思えるかどうか。それはこれまでの経験で決まります。
試行錯誤し、手を動かして、やっているうちに法則なり、決まりに気づく。あぁ、苦労したけどこれでやっと少し楽に解けそうだぞ、なんて考えながらニンマリしたり、頭を抱えたり。
そんな経験を惜しまずやってきたか。
■「手っ取り早く答えが出る方法」を知るのが勉強なのか
担当を始めたばかりの頃、「その説明はいいから、答えが出る解き方を早く教えてほしい」といった意味のことを言う子がいます。手っ取り早く、すぐに解決できる方法を教えてほしい、という意味です。
すぐに答えが出る方法を知ることが大切なんじゃなくて、自分で解き方や考え方がわかるようになることが大切なんだ、と言っても、いや、そんな悠長なこと言ってられないよ、だってこの1時間で10問解かないと、お母さんに怒られちゃうんだ、とでも言いたげです。
答えを出すための「手っ取り早い方法」を求めるこの子が悪いのでもなく、この子がなかなか宿題を仕上げられないからと気を揉んで、ついつい口うるさくなってしまうお母さんが悪いのでもありません。
でも、もしもお子さんがまだ低学年なら、「来週のテストのための勉強」ばかりにしてあげないでくださいね。低学年のお子さんが「来週のテスト」でいい点をとるのは、割に簡単です。すべて覚える、写真のように記憶の中に写しとって、次の週に再現する、ということが低学年のお子さんには可能だからです。
可能だからといってそんな勉強ばかりしていると、考えずに覚えるということが勉強だとお子さんが勘違いしてしまいます。
でも、低学年のうちから塾に通わせていると、知らず知らずのうちにそういう罠に気づかずにはまってしまいがちなのです。
■「できた」と思っていたのに
一週間がんばった「証」としての確認テスト。先週やったことと「同じようなこと」が再現できれば、親は安心します。「この単元は身につけてくれたな」と。でも、できたできたと思っていたのに、範囲のない大きなテストになると、似たような問題ができない。
忘れてしまったの?ちゃんと出来ていたのに。
親はそう思いますが、実は単にあたりまえのことがおきているに過ぎません。最初から「わかって」いなかったのです。「やりかた」「答の出し方」を覚えていただけだからです。
このような状態にならないために必要なのが、何かに没頭し、考え、どうすればいいかな、と考える習慣、機会です。未解決な問題の解決法を、自分でいろいろ悩んで考えるのです。
大人から見てくだらないことでもいいので、お子さんが深く考えて没頭できる何かに、集中させる時間をとってあげる。とくに「勉強」でなくてもいいと私は考えています。どうしたらいいだろうと考え、試行錯誤し、悩んで、行動して、反省したり納得したり。
そんなことに費やせる時間をとってあげると、お子さんが小学校の高学年になったとき、「あの時のあれがここにつながっているのかしら」と思うことが待っているはずです。 

6年生は「夏までに仕上げる」つもりで

■次のテストこそ・・・

 

6月になりました。

 

お子さんを浜学園に通わせているお母さんの中には、今ちょっと落ち着かない気分の方も多いのではないでしょうか。

 

なぜなら、浜学園の6年生は、7月から志望校別特訓が始まるからです。この志望校別特訓には、コース別に資格審査があります。

 

男子・女子それぞれに「最難関中コース」というコースが設定され、このコースの受講資格は偏差値が一定以上でないととることができません。「最難関中コース」の資格が取れなければ、男女混成の「難関中コース」を受講するしかありません。

 

この2つのコースの学習内容、レベルには大きな違いがあります。

 

上位校を目指すお子さんの場合、なんとしても「最難関中コース」に在籍したいのですが、その資格審査の対象になるテストが、もうあと少ししか残っていないのです。

 

6月の公開学力テストで資格が得られなかったら、ひとまず7月の日曜特訓は「難関中コース」で受講を始めるしかありません。

 

だから、今度の日曜の公開テストではなんとしても・・・という気持ちのお子さん、お母さんも多いのです。

 

 

■テスト結果より、結果を出せる実力が大切

 

浜学園に限らず、夏を控えて、非常に大切なテストが控えているのが6月、7月です。サピックスでは6月にサピックスオープン、7月組分けテストの結果が夏以降の学習に大きな影響を及ぼすことになります。四谷大塚系の塾では、7月10日に第2回合不合判定テストがありますね。

 

「夏は受験の天王山」と言われますが、夏に伸びるというよりは、夏からのがんばりが形になる「下地」ができていてこその「天王山」なのです。

 

だから、6月を迎えた今から夏期講習が始まる7月下旬までの数十日の過ごし方は、非常に大切です。テストで結果を出すことも大切ですが、テストで結果を出せる力をつけておくことが何より大切なのです。

 

 

■夏までに「仕上げる」つもりで

 

夏期講習の内容、カリキュラム、クラス編成などは塾によって違います。しかし、6年生の授業では共通していることがあります。

 

それは、6年生の授業は「すでに習ったことが前提」で進められるということです。ひととおり受験に必要なことは学習し終わっているという前提で、授業が進められます。

 

すべてのことがらが「わかってるよね?」とう前提で行われると考えて差し支えありません。だから「塾の夏期講習で復習しよう」と考えていてはいけません。

 

夏期講習で復習して定着できるよう、6月のうちに準備しておくのです。

 

「なんとかしなきゃ」と漠然と引っかかっている単元、分野はありませんか?

 

テストの答案と正答率表を用意し、ある正答率よりも高い正答率の問題で間違っているものをチェックしましょう。ようするに「みんなできているのにお子さんが間違った問題」をリストアップするのです。

 

1つでも2つでもそういった問題を解き、夏期講習ではそのような問題を復習して身につけられるよう、準備するのがここからの数十日です。

 

がんばりましょう。

 

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

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