縦軸に志望校レベルをとり、横軸に学習意欲をとります。

そうすると4つの領域に分かれます。
 
その、それぞれの学習法をお話ししています。今回はそのpart3 です。
 
 タイプ③ 志望校レベルが高く、学習意欲が低いタイプについてです。

学習意欲が高くないのに、志望校レベルが高いのは無謀ではないかと思われるでしょう。

確かに、多くの場合は無謀です。

ところが、潜在的な能力でとらえると可能性を見いだせることが少なからずあるのです。

安定的にはがんばれないけれど、時には優れた集中力を見せるタイプであったり、

普段はチャランポランだけれど、

時々先生も舌を巻くような独創的な解き方を見つけてしまうような子。

あの子ががんばればすごいだろうなと言われながら、なかなかエンジンがかからない子。

意外に多いのです。


我が子が、どのようなタイプに属するのかを見極めるのが一番大切です。

学力が低く、理解力や言語能力も低く学習意欲が低い場合は、次回のお話になります。

今回は、我が子の能力は親から見てもなかなかのものなのに、

いつになってもエンジンがかからずに困っていらっしゃる場合についてです。
 

塾の授業中には積極的に発言し、

得意な内容については見事な解き方をするにもかかわらず、

日々の学習が持続しないためにテストの点数が安定しない、

時には低いままになってしまっています。

今の、大量演習の繰り返し学習にどうしてもなじめない子ども達と言えるかもしれません。

そのような子どもには、

1 弱点ばかりに目を向けず、得意な単元や項目を積極的にやらせる。

2 パターン理解は全部を要求せずに取捨選択をして負担を軽くしてあげる。

3 入試問題傾向が我が子に向く中学校を志望校にする。

4 計算処理の練習は、少しずつでも毎日やらせる。(きれいな読みやすい数字で)

このような子どもは、ほとんどの場合強い自己肯定感を持っています。

この自己肯定感を上手に刺激することがポイントです。

実績が伴わない自己肯定感は、親から見ると単なる自惚れです。

でもここで、子どもの義務感に訴えるような言い方や、非難めいた言い方をしてしまうと、

子どものやる気はしぼんでしまいます。

「いつになったらまじめに勉強をするの!

○○ちゃんも□□ちゃんも上のクラスに行っちゃったじゃない。

こんな勉強をしていて合格できると思っているの!」

と言いたいのを、ぐっとこらえて、

「あなたは出来る子だから、いつ本気になってくれるのかを楽しみに待っているの!」

「あなたが、先行逃げ切り型じゃないことはお母さんよく分かっているわ。

そのうちに見事なごぼう抜きを見せてくれそうで、わくわくして待っているの。」

というような言い方をしてあげてください。

そして、

「あなたがそのうちにやる気になって、お母さんが手助けできる事があったら言ってね。

手ぐすね引いて待っているからね。」

と言えれば最高です。

日々の細かい学習計画は、

「お母さんはあなたの能力を信頼していること」を充分に伝えてからです。

ただ、このような子どもに向かない入試問題があります。

早稲田中や女子学院のようなパターン把握が大切な学校や、

桜蔭のような多量でしかも正確な処理が必要となる学校です。

○○算というような受験問題のカテゴリー分けからはみ出る問題を多く出す、

麻布や渋幕や渋々であれば大逆転が可能になることがあります。

合格が計算できる第二志望校の設定が大切になることは言うまでもありませんが。


ところで、このような”個性的”な子どもの場合、

ツボにはまった第三者が側につくことで見違えるほど成績が上がることが多いのです。

早めに信頼できる第三者を見つけておく事で有利になるタイプとも言えます。

その第三者には、褒め上手、ねぎらい上手、そして、しかり上手である

という技量が必要なのですが。

今はまだそのようなスキルの高い家庭教師や個別指導の講師の手も

少し空いている時期です。

私の主催する名門指導会でも、まだ少しの空きがあります。

お手伝いできるかもしれませんのでご検討ください。