月: 2013年5月

関西限定

関西限定

□小学校の授業が7月末まであって夏期講習の大切な1週間が受講できない。□

ご相談メールに、「小学校の授業が7月末まであって夏期講習の大切な1週間が受講できない。どうしたら良いのか。」

という内容のものが何件も来ました。

文面から、それが全て関西圏だと分かりました。

そこで、名門指導会の関西統括の都関先生と対談をさせてもらいました。その抜粋です。

 

(都関)毎年のことなんですが、関西圏の一部の小学校では1学期が7月いっぱいまで続きます。

でも、浜や希や日能研は日頃から夏期講習が始まってしまうので、大切な講習の最初の1週間の授業を受けられない。

どうしたらいいのかという相談が何件も来ています。

 

(西村)そのような小学校はたくさんあるのですか。

 

(都関)公立の小学校は問題ないんだけれど、国立大学の付属小学校や一部私立小学校など、

受験に熱心な家庭の子が集まる小学校がそうなっているんです。

 

(西村)まさか小学校を1週間やすむわけにいかなし、といって塾の夏期講習を1週間も欠席すると大きな差がついてしまうし、

悩ましいところですね。

 

(都関)そうんなんですよ。ほとんどのお母さんはあきらめ気味で、「どうしようもないですよね」という感じですよ。

 

(西村)講習の初め1週間を欠席するとどんなディメリットがあるんでしょう。

 

(都関)3つあるでしょうね。

1つめは、夏期講習会で予定されている既習範囲の復習が単元ごとすっぽり抜けてしまうこと。

2つめは、志望校対策の大切な単元が抜けてしまうこと。

3つめは、夏期講習期のクラスの熱気ある雰囲気に乗り遅れること。

 

(西村)夏期講習は大切だし、といって小学校は休むわけにはいかなし。どうすればいいんですか。

 

(都関)3つのディメリットを防ぐことができればいいわけですから、方法はあります。

 

(西村)このブログ購読者のために、教えて欲しいんだけれど。

 

(都関)それじゃ、特別に。(笑い)

 対策を事前にすることなんです。

 

(西村)それだけじゃ、な~んだ!で終わちゃいますよ。

 

(都関)そうですね。事前準備に秘策があるんですよ。

 

(西村)その秘策とは!

 

(都関)塾カリキュラムを事前に手に入れて。これが一番目。

絶対に外せない問題だけをピックアップして。これが二番目。

6月7月の隙間時間に効率よく勉強させる。これが三番目。

 

(西村)言うは易く行うは難しですね。

 

(都関)いやいや、そうでもないですよ。

一番目の塾カリキュラムですが、毎年教材が改訂されるわけではないので、知っている人に聞けばいい。

二番目の、問題のピックアップも私に聞いてもらえばいい。私だけではないですが。

三番目の効率的に勉強するには、教科に精通した第三者に教てもらえばいい。

 

(西村)なるほど。でも、難しい。受験に精通した人が近くにいればいいけれど。

 

(都関)そうなんですよね。

関西圏の塾特有の、拘束時間が長く、宿題が多い平常授業期間にやらないといけないわけですからね。

 

(西村)そうですよね。首都圏とは本当に違いますよね。

 

(都関)浜学園のVクラスの夏期講習一週目はこんなことをやっているな。希のSはここでこんな解き方を教えるな。

日能研は、ここで教えたことはこの後はもうやらない、でも大切、こんなことをわかっていないと非効率な指導になってしまいますから。

 

(西村)そうか、都関さんの友達とか知り合いには大手塾の幹部講師が多いから、情報も半端ないですもんね。

 

(都関)でも、そのような情報よりは、これまでいろいろな塾の生徒を教えてきた中で仕入れたことが多いですね。

そうそう、言い忘れるところでした。

力のある家庭教師や個別の講師は、受験間際にお願いしても空いていない。一学期のうちにつばをつけておかないと。

 

(西村)都関さんらしい言い方ですね。

 

(都関)毎年、空きがもう無くなってしまった時期に相談があったり、もうちょっと早く指導することができていれば間に合ったのに

ということは多いですからね。

 

(西村)そこは、全く同感です。困ったら名門指導会(http://www.meimon.jp)に相談して頂きたいですね。

(都関)本当にそうですね。しかも早めにお願いしたいですね。

受験にしても、夏期講習対策にしても事前のプランニングが大切です。参考にして頂けましたら幸いです。

図形は知識だ! part3

ここ2回にわたって、図形問題を解くときの知識の大切さをお話ししてきました。

ところが、知識をいくら覚え込んでも目の前の問題に利用できなければ宝の持ち腐れですね。

利用すべき知識を素早く的確に思い出すための方法をお話しします。

(普段やっておくこと)

・まず問題文を隅から隅まで読むことを習慣にする。

 問題の分を読まずに、これが聞かれているはずだと思い込んで解こうとする子供が意外に多いのです。

それでもたまに正解になることがあり、悪い習慣を修正するチャンスを失いがちです。
 

・問題の条件をすべて図に書き込むことから始める。

 辺の長さや角度など与えられている条件をもれなく、しかも読みやすく書き込むことが大切です。

凝視しないとわからないような小さな字もダメですし、どこからどこまでの長さかが曖昧な線の引き方もよくありません。

そして、問題についている図をそのまま丸写しするのではなくて、問題文に書いてある条件に沿って問題文を読みながら

書き込む習慣をつけさせることです。

ここで注意して頂きたいことがあります。

テキストに書かれている図が小さい場合は必ずノートに大きな図をフリーハンドで書き直させてください。

たとえば、サピックスのデイリーサポートの図ならば、長さで2倍ぐらいの図を書かせることが必要です。

入試問題そのものに書かれている図がそのぐらいの大きさですから。

・「たぶん」「何となく」を一切使わせない。

 子供が解いた跡を見ると、理由無く「90°」と書いてあったりします。

「なぜここが90°になったの」と聞くと、無言になるか、「そう見えたんだもの」と答たりします。

それでも4年生や5年生の段階では半分ぐらい結果が正しくなります。

ところが、6年生になり扱われる問題が入試本番レベルになると、直感で答えた数字がことごとく間違うようになります。

理由は簡単です。直感や当てづっぽうで答えると間違えるように作ってあるからなのです。

子供が、直感や当てづっぽうで解いている現場を見つけると、親としては叱りつけたくなるものですが、ぐっと押さえてください。

子供は直感的な動物です。そのいい加減な直感も正しい経験を積ませていけば、難問を解く際の「気づき」につながります。

 「なぜ、○○になったの?」とニヤニヤしながら聞いてやってください。

それを何回か繰り返した後で、「図形問題で、原因と結果をつなぐ頭の体操をしているんだから、

当てずっぽうをやっていると頭の使い方のフォームが崩れちゃうよ」とでも言ってあげてください。
 

・図形問題を解き終わった後に、どんな知識を使ったのかを振り返る。

 ほんの10秒で構いません。

「こことここの相似を使って、その後は辺の比から面積の比に変えたんだ」とか

「円の中の直角三角形を使ったんだ」

というように振り返ってみることです。

そのほんの10秒の頭の中での振り返りが1回分以上の効果があります。

はじめに練習させる際は、お母さんが横について、

 「よくできたね。これを解くのにどんな知識をどんな順に使ったのかな?」

 と1問ごとに聞いてあげてください。正確に説明できなくても構いません。

子供なりの要約された言葉で構いませんが、「何々を何々に使うと」というように「てにをは」をしっかりと発声させてください。
      
      
  3回にわたって、図形問題の学習について書いてきました。

  図形問題を正しく学習していくと、論理を正しくつないでいく能力が鍛えられます。

そしてその先のひらめきも少しずつ高めていくことができます。

これらの能力の高まりは、算数の文章題や他の教科に大きな好影響を及ぼします。

 

うちの子、直感頼りの勉強じゃないかしら、と思われたなら、

お子さんの勉強の様子を見るところから早速始めてあげてくださいね。
 

図形は知識だ!part2

前回は、図形問題を解く上で知識を覚えておくことが大切だと話しました。

今回は、それを覚えやすくする方法です。

それは、「なぜ」を知ることなのです。

定義には「なぜ」はありません。

二組の対辺が平行な四角形は平行四辺形だ。これが定義ですが、これは証明できません。だってそう決めたんですから。

ところが、定理や公理や公式には「なぜ」が必ずあります。それを知ることで忘れにくくなるのです。

たとえば、「N角形の内角の和」と「対角線の本数」は、それぞれ180×(N-2)、

N×(N-3)÷2となります。この括弧の中の数字をなかなか覚えてくれないのですが、

1つの頂点から引ける対角線は、その点自体に向けて対角線が引けないし両脇の点にも引けないよね、

だからN-3本だよね。こう説明して、なるほどと感じることができた子は忘れないのです。

 逆に、公式の丸暗記の子は1週間もすると見事に忘れます。
 

そして、もう少し欲張ったことを言えば、子供の直感に合う説明をしてあげればより忘れにくくなります。

たとえば、「N角形の外角の和は360°」の説明において、

180°N個分から、N角形の内角を引いたものだから

180×N-180×(N-2)=180×2=360になるでしょ。

こう説明してもなかなか、「なるほど!」とはなりません。
 

紙に多角形を書きながら、外角を作る外に向かう線を長く引いて、

「この図を遠くから見ると」

と言いながら、小さめの図を書き、

「もっともっともっと遠くから見ると」

と言いながら、小さな点を打ち

「これが○角形だ。その外に○本の線が出てるよね。」

と言いながら線を引き、

「そうすると外角の合計は?」

こう説明すると、子供の表情が変わり、「な~るほど!」となります。
 

見てわかる、見ることで納得するという子供の特性に合わせた説明が効果的です。

これは、塾の先生や家庭教師や個別指導の先生の力量に関わる部分、業界言葉では「ネタ」と言われるものです。

子供達に人気がある算数の先生はネタをたくさん持っているはずなのです。

だって、「なるほど」をたくさん与えてくれる先生なのですから。

ところが、これはなかなか家庭ではできません。
 

家庭で、「なぜ」を理解させるには、子供を先生役にしたミニ授業です。

「なぜ、直角三角形の中に垂線を引くと相似三角形になるの?教えて」と生徒役のお母さんが聞きます。

そしてお子さんが説明するのです。

その際ルールを決めておきます。

・「だって塾の先生がそう言ったもの」という答えはなし。

・すぐに説明できないときは、「次に教えてあげるから」という逃げはOK。でも何月何日に教えてあげるという日時の約束をすること。

(その間に、塾や学校の先生に聞いても良い)

このルールに従って楽しくミニ授業を開催してみてください。

生徒役のお母さんは、大げさにうなずいたり、「な~るほど」「すご~い」と合いの手をお願いします。
 

次回は、どの知識が使えるのかを見極める力のつけ方です。
 

図形問題は知識だ!


平面図形にしても立体図形にしても、定義・公理・定理・公式がたくさんあります。

また、いろいろなテクニックも数多くあります。

塾テキストの図形問題を解く際も、入試問題の図形問題を解く際にも、これらの知識を駆使する必要があります。

知識やテクニックを知っていなければとても解けないような問題揃いです。

一方、「図形はセンスだ!」と言う人もいます。補助線1本をどこに引くのかは直感だ。生まれ持ったセンスが左右するというわけです。
                                
でも、まだ証明されていない深淵な公理や定理を証明するときには確かにセンスは必要でしょう。天才的な頭脳も必要なはずです。

でも、学問を究めることと入試問題を解くことは分けて考える必要があります。
 

中学入試問題や高校入試問題・大学入試問題でも、「証明しなさい」という問いであれば、必ず証明が可能な問題ですし、

何々の長さを求めなさいとあれば、必ず求めることができる問題です。

その正解に向けて最短最速で突き進むための道具が「知識」です。

文章題に習熟するには、「理解」→「類似題演習」→「新規問題に適用」という順に学習します。

ここに「暗記」が入っていないのは、「理解」と「類似題演習」において、解き方の知識が自然に身につくからだといえます。
 

一方、図形問題においては、理解できたとしてもなかなか問題を解くことができません。

類似題演習を重ねても、数ヶ月すると解けなくなっていることが普通です。

それは、図形の知識は、解いているうちに自然に身につくたぐいのものではないからです。

文章題の知識は言葉により深く結びつき、図形の知識はイメージにより深く結びついているからだと思います。

図形の知識は、覚えようと意識することが必要なのです。

ですから、「理解」→「覚える」→「類似題演習」→「適用知識の確認」→「新規問題に適用」という階段が必要になってきます。
 

教える側は、文章題の時とは違って、「これを覚えて!」、「この問題に使った知識は何だ?」という台詞があってしかるべきなのです。
 
次回は、イメージをより強く記憶するための方法についてお話しします。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

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▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

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