月: 2011年10月

小6は得点力を高める勉強をする時期

 学習の目標は、時期によって変わります。
このような話をすると怪訝そうな顔をされる方が多いのですが、本当なのです。
学習にか関わって、それを職業としている人ですらわかっていないことですから、
親ごさまが知っておられなくても当然なのです。

ところで、学力があれば高得点がとれるのでしょうか。
学力と得点力は大筋では比例していますが、その直線は非常に幅が広いのです。
ノート1ページにそのグラフを書こうとすれば、幅が10センチにもなるような線を
引くことになってしまうものだとお考えください。

中学受験の学習のほとんどは、「どこまで難しいことを理解できるか」、
「どこまで複雑なことを理解できるか」という競争にうち勝つことです。
その過程で多くの特殊な考え方や解き方を学習します。
それが高学歴な親御様でもなかなか教えることができない理由です。
小6の1学期までは、この力業に邁進する必要がありますが、入試直前の数ヶ月間は、
丁寧に整地していくことが大切です。
つるはしで耕した土地も、最後にはスコップや軍手をした手で整地していく必要があるのと
同じなのです。

丁寧な整地作業に一番大切なことは、「文章を丁寧に読むこと」です。
何だ、そんなことか、と思われるかもしれませんが、読むことの効果を考えていただければ
お分かりいただけると思います。

この時期には、私の主催する家庭教師グループである名門指導会に
多くの体験授業の申し込みがあります。
私も体験授業にうかがうことがあるのですが、点数が取れない原因のほとんどが、
「雑な読み方」なのです。

「問題文をもう一度、はじめから終わりまで音読してごらん。」
「問題文の中で、まだ使っていない数字はないかな?」
このような声かけだけで、
 「あっ!」
と正解を出してくれることが多いのです。

そして、「雑な読み方」をしている子供の多くの場合は、問題用紙に残った式や図、計算が
乱雑になっています。

以前にも、ブログに書きましたが、入試問題は模試に比べて文字数が多いのです。
模擬試験は、「あなたはこれを知っていますか?」という趣旨で作られる問題が
多いのですが、上位校の入試問題は、
「あなたはこの解き方を見つけることが出来ますか?」
という趣旨で多くの問題が作られています。
当然、条件の数が多く文章量が増えていくわけです。

受験直前期の学習は、量より質。
これまでがんばってきて身につけた知識を総動員して、丁寧に解いていく練習を
重ねてください。

この丁寧な学習の過程で、「あれ!これ覚えるのを忘れていた。」
と気がついたものは、すぐにやってくださいね。

過去問の得点はどのぐらい必要か

「カリテは良いのだが、模試になるととれない。しかも、過去問を解いてみると5割弱しかとれない。
これで大丈夫か。」
このような相談メールをいただきました。
カリテと模試の関係については、これまでに何度か書いていますので、そちらを参考にしていたださい。
ところが、「過去問でどの程度の点数が必要か」については、これまで一切触れたことがありませんでした。

まず、過去問を解くときに注意いただきたいのは、
1 時間厳守
2 机の上には、問題と解答用紙しか置かない。
3 採点は厳しめにする。
この3点です。
出来るだけ本番の試験に近い環境を作ることで、真剣に解いてもらうためです。

制限時間が来たら、ピタッと終了。その後採点になりますが、出来れば親御さんの方でお願いします。

必要な点数です。
第1志望校(挑戦校)の場合
今(10月段階)で、1教科あたり合格最低ラインの点数からマイナス15~20点が一つの目処になります。
この学校を本当に受けてよいのかどうかの判断材料としての目処です。
合格最低ラインが100点満点で65点だとすると、45点以上は欲しいというわけです。
入試が近づけば(12月には)、50点以上はとっておきたいところです。
 
第2志望の場合
今(10月段階)で、ほぼ合格最低ラインの点数が取れているようならば理想的です。
入試が近づけば(12月には)、合格最低ラインの点数プラス10点以上です。

 採点を親御様の方で、と申し上げたのは、採点をした後の学習のためです。
採点をしながら、次のことに注意をはらってください。
・読みやすい字で(採点者が不快にならないような字で)書いてあるか。
・問題用紙に残ったメモ書きや計算の跡、テスト中に引いた傍線や下線が乱雑で無いかどうか。

そして、採点後、もう少しで得点出来るはずであった問題をお子さんと一緒に探して欲しいのです。
「しまった、最後の引き算で間違ってた!」
「正三角形の条件を見落としてた!」
このような、「うまくいけばとれるはずの点数」を合算して、
受験者平均点を超えることをお子さんに確認させて欲しいのです。

この作業が、合格へのモチベーションを高めますし、注意力の大切さを感じさせることが出来る
貴重なチャンスです。

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