月: 2011年4月

2学期志望校別日曜特訓 資格テスト対策の追い込み

小6生は、このGWが終われば各塾で保護者会が開かれ、その後7月には2学期志望校別日曜特訓の資格試験が実施されます。
 これまで何度かお話ししてきましたが、上位校合格に向けて、2学期日特つまり志望校別日曜特訓で志望校の該当コースに入れるかどうかが大切なのです。御三家合格者数の50%以上も占めているサピックス生でさえも、コース資格が取れなかったお子さん方の合格数はほとんどありません。しかも、同じコースで複数以上のクラスがある場合、クラスによる合格率は明らかに差があります。
 開成1組での合格率はは70%、開成2組では20%ということが普通です。つまり1組は1軍、2組は2軍ということになってしまっています。同じコースならば1組の資格を確保して頂きたいのです。
 この資格テストは公開テストと同様全範囲からの出題となりますから、復習が欠かせません。少なくとも6年生はじめ(5年の2月)からの総復習が必要になります。
下記に各塾の資格試験に向けてのポイントをあげておきますので参考にして頂ければと思います。

サピックス ・算数ではCランクを完璧に。(DEランクは余裕があれば)
              (開成・桜蔭ではCDランクを完璧に)
            ・国語の記述問題の練習(何とか書いて空欄にしない練習)
            ・理科、社会は、マンスリーの復習が有効

日能研   ・算数では過去半年(2月以降)のカリテ共通問題の取りこぼしの復習が有       効
      ・理科、社会はカリテの見直し。苦手単元の問題練習は栄冠テキストで。

四谷    ・週例テストの取りこぼしを見直した後で、月例テスト過去問題集で6月7       月分を解く。

早稲アカ  ・志望校の過去問を2年分は解いておく。
       (NN志望校別の資格試験は、過去問から半分は出題される)

 このような学習の追い込みはGWが明けたら早速始めてください。また、GW特訓が無い日能研生の場合は、GWこそが学習のチャンスだと言えます。

倍数算・倍数変化算の解き方

日能研小6のカリキュラムが、ちょうど「比の利用」です。この単元のカリキュラムテストはいかがでしたか。

 この単元の解き方の基本は、線分図を書いて、差や和に当たる部分をから解いていくものと、濃度のように「面積図」や「てんびん」を使って解いていくものに2分されます。その中で、毎年教え方に迷うのが、「倍数算」と「倍数変化算」です。
倍数算は、「A君がB君に500円上げたので・・・」というように和が一定の問題と、「A君もB君も同じ金額の本を買ったので・・・」というように差が一定の問題が中心です。これは、線分図にしたり、比の数字の和や差をそろえることで解けるのですが、倍数変化算(A君は2000円使い、B君は1500円もらったので・・・というように和も差も変わってしまう問題)をどう教えようかと考えてしまいます。

 ○○君は、数字の操作がうまいから「比例式」が合いそうだとか、□□さんは、逆算が得意ではないから、「線分図を書かせて、○か□の数字をそろえるやり方」が良さそうだ、などと考えてしまうからです。

 算数は、原則的に数学の方程式を使用しないで解くものです。お父様がお子様を教えていらっしゃる場合、方程式的な解き方が多くなる傾向がありますからご注意ください。
ただ、この倍数変化算だけは、比例式で解かせる方が圧倒的に簡単なのです。

「A君とB君ははじめ4:3のお金を持っていました。A君が2000円使いB君が1500円もらったので所持金の比が4:5になりました。A君がはじめに持っていたお金はいくらでしょうか。」
という問題は、比例式を使う場合、
4×○-2000:3×○+1500=4:5となります。
これを計算するだけで答えが出ますから、解き方としては簡単です。
ところが、この計算は、途中で、
12×○+6000=20×○-10000
となります。この先が計算できない子供が多いのです。
両辺から12×○を引いて
6000=8×○-10000となります。
こう出来れば、ほとんどのお子さんはこの先の計算が出来ます。
(ここで、移項を教えない方が良いと考えています)

計算力があるお子さんで、倍数変化算に手こずっている場合は、一度「比例式解法」をお試しください。

直感的で雑なとき方はミスのもと!

□考え方の課程を書き残す大切さ□

少し前にこのようなご相談をいただきました。
「うちの子は、頭は悪くないと思うのですが、算数の問題を直感で解いてしまってよく間違えます。特に学年が上がってからそのような間違いが増えています・・・。」

小さい頃から頭が良いお子様に多いことですね。
小3や小4までは、頭の中でさっさと答えが出せてしまう。家の人や塾の先生からは、式や図を書けと言われているけれど、そんなことをしなくってもちゃんと正しい答えを書けているんだから・・・。と感じていたはずです。ところが、内容が高度になると直感だけでは解けなくなります。目の付け所はさすがと思わせる部分があるのですが、最後の詰めで間違えたり、大切な条件を使わなかったりして間違ってしまうことが増えます。

塾内の成績は真ん中以上で、しかも伸び悩んでいるというお子さんの場合は、至急ノートやテスト問題に残った計算や式の跡を調べてみてください。
その際は、「この式でこれを出そうとしているんだな。」「この計算は、あれを求めようとしているんだな、そうするとその先のあの計算がどこかにあるはずなんだが。」このように見ていく必要があります。
 このように、「これから考え始めたら、こうやってからああやるしか正解にたどり着けない」ということが分かっている必要がありますから、調べる側の力量が問われることになります。小6の難しい内容を分析できる親御様はほとんどいらっしゃらないのですが、小5ならば、親御様の方でも充分に分析していただけるものと思います。
 そんなことに関わっている時間は取れないという方の場合は、信頼できる第三者(力量ある家庭教師や個別指導)の出番と言うことになります。

 ここまでは、ちゃんと考えたんだな、でもこの先で、「たぶんこうなるだろうと思ってこの数字にしたんだな」。このような事が見えてきます。その時に、
「なんで、こんないい加減な事をするの!だから間違うのよ!」と叱ってしまうのは、ちょっとお待ちください。
 お子さんは、これまでそうすることによってほどほどの成績を取り、叱られることもなくやってきたはずです。なぜ、いけないのかすら分からない状態のはずなのです。
「ここまではよく考えたね。ここまでしっかりと考える事が出来たんだから、その先もしっかりと考えたら出来たね。惜しかったね。」と話し始めることからお願いします。
 何事もそうですが、「もうちょっとだけ努力すれば出来そう」と思うことができることにしか努力できないのが子供(大人もそうですが)です。
 その後、「このときに、自分に、『本当にそうかな?』『絶対大丈夫?』と問いかけてみる事をしてごらん。あなただったら、正しいことをすぐに見つけることが出来るはずよ。」このように話して上げてください。
 自分に問いかける習慣を身につけさせることと共に、考えてきた事の過程を書かせることも是非お願いします。論理的な思考を高める事が目的なのですが、お子様には分かりませんから、麻布や開成の「考え方や式」の欄がたくさんある入試問題の解答用紙を見せて上げてください。「ここに、採点者が分かるように書かないと点数がもらえないのよ。」とおっしゃれば良いでしょう。

テストの復習の仕方

 

どちらの塾もそろそろ春季講習が終わり、平常授業が始まる時期になりました。毎週の単元をこなす事で精一杯の状態に戻ってしまうお子さんが多いのではないでしょうか。

 

今こそ、毎週こなさなくてはいけない学習項目優先順位を再考してください。各学年の助走期間が過ぎ、4月から本格的なその学年の学習が始まる今だからこそやるべきなのです。

 

 その学習項目の中に、是非いれていただきたいのが、テストの振り返りです。毎週のカリキュラムをこなす事と同等の優先順位でお願いします。特に、復習テスト(サピックスのマンスリー、日能研のカリテ、四谷大塚や早稲アカの週例テスト)は良いのに、範囲に広いテストになると下がってしまうお子さんは必須です。

  

正答率票を見ながら、正答率が高いにも関わらず間違ってしまったものを解き直すようにしてください。その際に注意していただきたいのは、「問題文を丁寧に読み直す」時間をとっていただく事です。何が分かっていて(仮定)、何を聞かれているのか(結論)、を確認し直す必要があるからです。

  普通は、1教科あたり45問程度ですから、お子さんに説明させても過剰な負担にはなりません。自分の言葉で話すことで、考え方がお子さんの頭の中で自然に整理されていきます。

「何が分かっていると思う?」

「何が聞かれていると思う?」

「どんな方法で解けると思う?」

このように質問してあげてください。

   そして、お子さんの返答は、文章で答えるというルールにしてください。

「速さ」という単語ではなく、「A君が出発した時の分速と、10分後に出発したB君の秒速が分かっていて、・・・・・」というように答えることができれば、あとはお子さんが自力で解いていってくれるはずです。

 

  毎週のカリキュラムに追いまくられている状況に陥っているお子さんは、文章をじっくりと咀嚼して、題意を細かく掴み直すだけの気持ちの余裕を失っています。これが、読み取りミスが多発する原因の一つなのです。テストの振り返りだけでも、じっくりと落ち着いてできるように、時間を確保してあげてください。

▼2022年11月18日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「<志望校・併願校の決め方 校風、偏差値と問題傾向から決める! 合格するための受験校の選び方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年10月28日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「小学4・5・6年生対象 めざせ合格「過去問」の正しい使い方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月30日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「飛躍的に成績を上げる!苦手克服 勉強法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年9月10日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【4・5年生】9月から偏差値10UPを狙うオンラインセミナー  毎年2学期に成績を上げるご家庭がやっている10個のこと」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年8月5日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験の「基本のキ!」令和4年度版 最新の中高一貫校の選び方から受験の傾向まで全部分かる!」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年7月21日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「【2022年夏】確実に成績が上がる夏期講習の受け方 3つのポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年7月8日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「夏休みの学習計画!うまくいく方法  夏期講習を有効活用して力をつける!学習戦略の立て方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年6月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験を迷っている!?保護者必見セミナー 未就学・小学低学年から、親が知っておきたい「中学受験」の実像」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月27日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「自分で学習する子の育て方  中学受験、高校受験でも生きてくる「子が自走する学習法」を伝授します」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年5月26日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「6年夏休みに成績を大きく伸ばす6月・7月の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年4月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「家庭学習のやり方を指南  塾に通っているだけで、安心していませんか?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年4月14日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「夏休みまでに偏差値5UP 6年生GWで成績を上げる10のポイント」にて、講師を担当させていただきました。。

▼2022年3月18日(金)

「「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「頭のいい子が育つ! 学習環境のつくり方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2022年2月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナーわが子の合格に必要な学習は?」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年12月17日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験・合格する家庭のつくり方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年11月19日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年10月22日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験合格つかむ「過去問」使い方セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年9月24日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「苦手克服し成績を上げるコツ」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年7月16日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「7/16入試にも役立つ夏休み自由研究対策セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月26日(土)

新渡戸文化学園が主催するオンラインセミナー「中学受験へ向かうみなさまへ 中学受験って何? 大切なことは何?」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2021年6月25日(金)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「親が知りたい中学受験のキホン」をにて、講師を担当させていただきました。

▼2020年10月14日(水)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験セミナー第2弾!過去問を活⽤する家庭学習のコツ」をにて、講師を担当させていただきました。にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年9月29日(火)

「日経DUAL」が主催するオンラインセミナー「中学受験 コロナで変わる!併願校の選び⽅/合格を導くための模試の問題⽤紙・答案⽤紙活⽤法」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月12日(金)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するオンラインセミナー「ウィズコロナ時代の中学受験を成功させる夏の過ごし方」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年6月6日(土)

増進堂 受験研究社が主催するオンラインセミナー「学校再開・塾再開にどう向き合うか」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2月19日(水)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年首都圏中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2020年2 月6日(木)

「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」が主催するセミナー「2020年関西中学受験 入試分析セミナー」にて、講師を担当させていただきました。

▼2019年10 月11日(金)

淑徳与野幼稚園が主催する講演会「父母講座 我が子への根拠の無い信頼の大切さ」にて、講師を担当させていただきました。

COPYRIGHT@西村則康公式サイト